2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320091
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
豊見山 和行 琉球大学, 教育学部, 教授 (40211403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤嶺 守 琉球大学, 法文学部, 教授 (20212417)
池宮 正治 琉球大学, 法文学部, 教授 (00044842)
高良 倉吉 琉球大学, 法文学部, 教授 (60264470)
山里 純一 琉球大学, 法文学部, 教授 (50166659)
西里 喜行 琉球大学, 教育学部, 教授 (70044914)
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Keywords | 尚家文書 / 琉球王国 / 琉球藩 / 外交関係史料 / 内政史料 / 東京琉球館 / 大阪琉球館 / 鹿児島琉球館 |
Research Abstract |
本年度の研究は、昨年度同様、マイクロフィルム撮影・紙焼き作業による史料収集と文書閲覧および尚家文書そのものに関する研究会を実施した。 マイクロ撮影したものの第一のグループは、「同治拾弐年 琉球江御問合御物方」、「同治拾弐年より光緒元年迄 御問合扣(帳当座)」、「明治拾年 従琉球御問合」、「明治拾壱年 従琉球御問合」、「明治拾壱年中 従大坂鹿児島問合」等の琉球王府と東京琉球館・大坂琉球館・鹿児島琉球館の各琉球出張機関との往来文書・日記である。これらは、琉球藩設置に伴い、琉球王国体制が徐々に明治国家へ包摂・吸収されていくプロセスを知る上で重要な史料である。第二のそれは、「明治七年 琉球館内御物請取払残帳」、「明治八年 於東京館内給地御物請取払残帳」、「明治九年 於東京館内御用意御物請取払残帳」、「光緒四年 東京館内御所帯御物御端布并諸品諸取払残帳」等の王国内で徴収された年貢が東京琉球館において、どのように支出されていたかを知ることのできる史料群である。また、欧米列強との外交関係が詳細に記録されている「異国日記(咸豊二年)」などの史料群の紙焼き収集も行った。 研究会は計三回行った。第一回目は前年度の反省と全体の進捗状況、および本年度の計画について分担者・協力者全員で討議した。 第二回目の研究会は、紙焼き複製本による「尚家文書」閲覧と研究会を行った。発表は豊見山(研究代表)による「487号<宮古島・八重山島江富川親方御検使之時日記 渡海前>の紹介-伊地知小十郎の首里王府への改革提言を中心に-」と深澤秋人(研究協力者)による「上国使者の寺社参詣-341号〜343号文書の紹介-」があり、具体的に内容に踏み込んだ討議を行った。外交関係史料において特筆すべき文書群の多い尚家文書の中にあって、内政関係においても軽視しえない内容を持つ文書群の存在が研究会において明らかにされた。 第三回目の研究会は、おもに紙焼き文書閲覧と簡略な報告を上原兼善(分担者)によって行い、さらに次年度へ向けた計画に関する討議を行った。
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Research Products
(7 results)