2006 Fiscal Year Annual Research Report
長沙走馬楼出土呉簡に関する比較史料学的研究とそのデータベース化
Project/Area Number |
16320096
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関尾 史郎 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70179331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 隆吉 桜美林大学, 国際学部, 教授 (50316923)
伊藤 敏雄 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00184672)
小嶋 茂稔 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20312720)
阿部 幸信 日本女子大学, 文学部, 助教授 (60346731)
安部 聡一郎 金沢大学, 文学部, 助教授 (10345647)
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Keywords | 長沙走馬楼 / 三国時代 / 呉簡 / 小型竹簡 / 大型木簡 / データベース化 / 比較史料学 |
Research Abstract |
1.小型竹簡のうち、公表分すなわち『長沙走馬楼三国呉簡竹簡[壱]』に収録されている竹簡について、分類を試みた。 2.1のうち名籍竹簡については、吏民年紀簿(吏民簿)・叛走人名簿(叛走簿)・師佐年紀簿(師佐簿)の3種に大別できることが明らかになった。またそれぞれの表題簡・帳尻簡(集計簡)、ならびに内訳簡などを整理した。その結果、郷や里の規模が漢代に比較すると、小規模だったことが明らかになった。また人間に関わる帳簿(台帳)でありながら、「籍」ではなく「簿」と称されている点に固有な特徴があることが指摘できた。 3.2に記載されている家族の復原を試みた。これについては、簡番号が比較的接近しているものを整理して、家族構成を復原した。その結果、夫婦中心の単純家族世帯を基本としながらも、拡大家族世帯や多核家族世帯、さらには非家族世帯など多様な家族形態があった。 4.1のうち賦税納入簡については、税種ごとに整理した。このうち主要な税種である税米については、納入者の郷ごとに表示し、それ以外の環員口限米、環民限米、復客限米、漆関限米、大男限米などはそれぞれ税種ごとに表示した。各表はPDFファイルの形式で代表者のホームページhttp://h0402.human.niigata-u.ac.jpにアッブした(2006年6月〜2006年7月)。 5.走馬楼に隣接する長沙・東牌楼から出土した後漢時代の簡牘についても、図録に依拠して一覧表を作成し、同じく代表者のホームページにアップした。 6.1の小型竹簡と、『長沙走馬楼三国呉簡 吏民田家〓』に収録されている大型木簡については、データベース(試行版)を作成し、EXCELと桐のソフトで分担者・協力者に配布して、作業能率を高めることができた。
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Research Products
(7 results)