2004 Fiscal Year Annual Research Report
コロニアル都市・青島の形成と文化多重性に関する総合研究
Project/Area Number |
16320097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 紀子 神戸大学, 文学部, 教授 (50241154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 衛 神戸大学, 文学部, 教授 (60136398)
大津留 厚 神戸大学, 文学部, 教授 (10176943)
緒形 康 神戸大学, 文学部, 助教授 (40194427)
奥村 弘 神戸大学, 文学部, 助教授 (60185551)
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Keywords | 青島市 / 台東鎮 / 台西鎮 / 即墨県 / 巡洋艦「エリーザベト」 / 日独戦 / ドイツ人捕虜 / 植民都市 |
Research Abstract |
2004年度は青島に関する基本的な歴史資料の収集に努めることとして、まず、日本国内に散在する史資料の網羅的な文献目録の作成に着手した。また、9月4日〜11日まで、森紀子、佐々木衛、奥村弘、緒形康は史資料および史跡調査のため青島市を訪問した。青島市公文書館においてドイツ占領期および日本占領期の新聞資料、文献資料を調査収集するとともに青島関係出版物の入手に務めた。 ドイツ人居留区である旧青島市街の景観、ドイツ時代の建築物について基礎的な俯瞰を行うとともに、中国人居住地であった台東鎮、台西鎮の位置を確認し、清朝支配下の行政都市即墨県の調査と総合することにより、植民都市青島形成にかかる歴史空間の初歩的知見が得られた。 また、大津留厚は7月〜8月の問、オーストリアのウィーンに滞在し、第1次世界大戦の日独戦において、日本の捕虜となったオーストリア=ハンガリー帝国海軍の巡洋艦「エリーザベト」に関する調査を徹底的に行った。「エリーザベト」をめぐる日本-オーストリアの外交関係については、オーストリア外交史料館(Haus-. Hof- und Staatsarchiv)で史料を収集した。「エリーザベト」の航跡については国家文書館の軍事史関係文書で調査し、日本で捕虜になった兵士の帰還に関しては国家文書館のオーストリア共和国関係文書で調査した。捕虜として日本に収容されていた期間の状況を調査するためジュネーブの国際赤十字中央文書館で史料を収集した。また巡洋艦「エリーザベト」と捕虜兵に関してオーストリア研究者と情報を交換した。2005年2月には日本の外交文書館を訪れ、日本側の巡洋艦「エリーザベト」に関する外交文書を調査した。 なお、青島研究の独語文献W.Bauer, Tsingtau 1914 bis 1931:Japanische Herrschaft, wirtschaftliche Entwicklung und Rueckkehr der deutschen Kaufleute, Muenchen 2000.の翻訳に関しては初稿が完成した。
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Research Products
(7 results)