2004 Fiscal Year Annual Research Report
清末民国期、江南デルタ市鎮社会の構造的変動と地方文献に関する基礎的研究
Project/Area Number |
16320098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
太田 出 兵庫県立大学, 経済学部, 助教授 (10314337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 英史 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (90127796)
稲田 清一 甲南大学, 文学部, 教授 (60221777)
陳 來幸 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (00227357)
佐藤 仁史 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (60335156)
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Keywords | 中国 / 江南デルタ / 市鎮 / 近代 / 地方新聞 / 地方档案 / 郷土史料 / 現地調査 |
Research Abstract |
本年度は研究計画の初年度にあたるため、研究代表者及び研究分担者全員が夏季・冬季休暇に江南デルタに赴き、現地において地方文献(地方档案・地方新聞・郷土史料)調査・聴取調査を実施した。研究代表者(太田)及び研究分担者(稲田・陳・佐藤)4名は2004年8月28日に上海市へと入り、蘇州市、呉江市(盛沢鎮・七都鎮・震沢鎮・黎里鎮・蘆墟鎮)、常熟市、嘉興市(王江〓鎮)、北京市、天津市などを訪れ、9月19日までに上海市図書館、蘇州市档案館、呉江市档案館、呉江図書館、常熟市档案館、青浦档案館、国家図書館、中国社会科学院地方志閲覧室、南開大学図書館、天津市図書館等において、地方文献の閲覧・収集にあたった。また太田・佐藤の2名は9月25日〜10月1日にも江南デルタに入り、市鎮の宗教施設(寺廟)や会館を参観するとともに、民間伝統藝能の一つであり、近年「復活」しつつある宣巻活動や廟会を見学し、宣巻の藝人、廟会の組織人等が居住する村落に赴いて聴取を行った。さらに戦後政策的に上陸させられた漁民(水上居民)で構成される漁業村・水産村へも赴き、彼らの社会生活・信仰・漁業経済などについて簡単な聴取を実施した。一方、研究分担者の山本は12月21〜30日に蘇州市(東山鎮・西山鎮・木涜鎮)、呉江市(黎里鎮・八圻鎮)を訪れ、蘇州市方志館で地方文献調査にあたるとともに、市鎮の景観調査を行った。これらの成果はすでに中国地方社会史研究会(10月10日、於大津・ピアザびわ湖)、近代江南デルタ市鎮研究会(11月3日、於神戸・UNITY)等において整理・報告した。
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