2005 Fiscal Year Annual Research Report
13、14世記東アジア諸言語史料の総合的研究 元朝史料学の構築のために
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16320099
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
森田 憲司 奈良大学, 文学部, 教授 (20131609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 智美 明治大学, 文学部, 講師 (40386412)
堤 一昭 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70283835)
舩田 善之 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 講師 (50404041)
松川 節 大谷大学, 文学部, 助教授 (60321064)
松田 孝一 大阪国際大学, 経営情報学部, 教授 (70142304)
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Keywords | 元朝 / 石刻史料 / 高麗 / 北京 / モンゴル帝国 / 奎章閣 / 中国史 / 石浜文庫 |
Research Abstract |
17年度においては、16年度から継続しての史料の基礎調査とともに、それを踏まえての成果の刊行にも努めた。中国刊行の石刻資料集の調査収集、内容の目録化を継続し、公刊した。国内では、京都大学人文科学研究所や大阪外国語大学石浜文庫などの所蔵資料の調査をおこない、海外の研究機関所蔵資料については、韓国ソウルの奎章閣、誠庵文庫の共同調査、各メンバーによる中国各地の図書館の調査をおこなっている。現地調査は、中国の北京、山西、河南、河北、遼寧、内蒙古、韓国の江華島などでおこなった。これらの調査で、いくつかの学界未紹介の新資料を報告でき、既知資料のより良好な状態のものを少なからず収集しえたのみならず、史料の現況とそれを取り巻く環境についても知見を深めた。海外との交流では、今年度は中国が主となり、とくに中国社会科学院を中心とする元朝史研究関係者と数度の意見交換の機会を持つことができたのは意義が大きい。また、調査成果や各種DBからの電子テキストの収集による資料の共有作業、各自のかつての調査資料のデジタル化も継続しておこなっている。定例の研究集会は8回開催し、史料の輪読、現地調査の報告などをおこなった。学の継承という本研究の目的の1つの具体化のため、研究集会に多数の若手研究者の参加をみただけではなく、現地調査についても参加、協力を得た。また、NEWSLETTER"13,14世紀東アジア史料通信"は、4-6号を刊行し、調査の報告や研究成果の報告の場とした。掲載した報告には、新知見が少なくなく、また史料目録の類もこの時代の研究者にとって有用なものであると自負している。前年度、本年度の調査およびそれに基づく研究成果については、来年度以降も"史料通信"および学会誌等において逐次公開の予定である。また、森田が概説書『中国の歴史・下』(昭和堂)の共編者となり、本研究から3名が執筆したのも、成果の公開の点で有意義であったと考える。
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Research Products
(15 results)