2004 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアと東南アジアを中心とする軍隊の歴史人類学的研究
Project/Area Number |
16320118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 雅一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (00188335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶋 航 京都大学, 文学研究科, 助教授 (10303900)
福浦 厚子 滋賀大学, 経済学部, 助教授 (90283548)
金 柄徹 亜細亜大学, 国際関係学部, 助教授 (30316905)
上杉 妙子 専修大学, 文学部, 講師
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Keywords | 軍隊 / 東アジア / 東南アジア / ジェンダー / 沖縄 / トランスナショナリティ / メデイア / 教育 |
Research Abstract |
本研究は3年間を研究期間とし、その期間内に歴史人理学的視点から東アジアと東南アジアを中心とする軍隊を、その社会・文化的文脈において理解することを目的とする。また、軍隊を通じて個々の社会のあり方を考察する。その際、関連文献の収集、現地調査に基づく関係者へのインタビュー、関連行事への参加、定期的な研究会の実施などを活動の柱とした。研究方法としては、沖縄を共通の調査地として、知識ならびに分析枠組みの共有を試みた。 初年度は3回研究会を開き、最新の調査成果についての報告が内外の研究者によってなされた。テーマはプエルトリコの米軍基地反対運動、在沖米軍関係者と沖縄地域社会との関係、戦争遣跡、沖縄戦と在沖米軍、自衛隊の女性などである。また10月には沖縄で調査を行った。個別には上杉がブルネイ、福浦がマレーシアとシンガポールで海外調査を実施した。田中は、三沢など在日米軍基地を中心に調査を行った。沖縄では、福浦、上杉、田中、それに海外共同研究者の田村が参加し、嘉手納基地などの在沖米軍基地で関係者から話を聞くことができた。また、アメラジアン・スクールを訪ね、米兵と沖縄女性との間に生まれた子供たちの現状についても聞き取り調査を行った。さらに反戦運動家と会うことでより多角的な視点を得ることが可能となった。本研究の成果の一部は、京都大学人文科学研究所の紀要『人文学報』にて特集(田中雅一編集)という形で公刊した。軍隊に関係する基本文献や雑誌などの購入は順調に行われている。初年度の成果は、2005年5月の日本文化人類学会学術大会にて「軍隊と戦争<が/を>変える文化人類学」というテーマの分科会を組織し、報告を予定している。
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Research Products
(6 results)