2006 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアと東南アジアを中心とする軍隊の歴史人類学的研究
Project/Area Number |
16320118
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 雅一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (00188335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上杉 妙子 専修大学, 文学部, 非常勤講師 (90260116)
金 柄徹 亜細亜大学, 国際関係学部, 助教授 (30316905)
高嶋 航 京都大学, 文学研究科, 助教授 (10303900)
福浦 厚子 滋賀大学, 経済学部, 助教授 (90283548)
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Keywords | 軍隊 / ジェンダー / 表象 / アジア / 地域社会 |
Research Abstract |
本研究は、3年間を研究期間とし、その期間内に歴史人類学的視点から東アジアと東南アジアを中心とする軍隊を、その社会・文化的文脈において理解することを目的とする。また、軍隊を通じて個々の社会のあり方を考察する。その際、関連文献の収集、現地調査に基づく関係者へのインタビュー、関連行事への参加、定期的な研究会の実施などを活動の柱とした。研究方法としては、沖縄を共通の調査地として、知識ならびに分析枠組みの共有を試みた。今年度は本研究の最終年度であったため、共同研究会、防衛大見学、そして海外での補足調査やシンポジウムの準備をおこなった。研究会では、ゲストスピーカーによる韓国の徴兵制度についてであった。徴兵制度がいかに、大学生の日常において支配的な言説として機能しているのかということが、詳細な事例に基づいて報告された。また、分担者の福浦氏が、みずからの調査に基づき自衛隊の配偶者が直面している問題についての実証的な報告をおこなった。防衛大学校では、卒業後自衛隊の幹部となる学生たちから、学校生活、カリキュラム、将来の展望や防衛大入学の動機などについて話を聞いた。また教員とは懇談会を開いた。寮などを見学し、防衛大生の大学生活の一端に触れることができた。田中は、イスラエルのヘブライ大学で従軍牧師の講演をおこなった。海外調査は田中が二回アメリカ合衆国を訪ねた。まず、4月にアジア学会で研究成果の報告をし、カーライルでアメリカ合衆国陸軍・軍事史研究所で文献調査をおこなった。また翌年2月に同地で文献資料の収集をおこなった。3年間の成果は報告書として公刊する。
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Research Products
(5 results)