2004 Fiscal Year Annual Research Report
中国外交研究の再構築-外交史と現代外交研究間の断絶の克服と長期的視野の獲得-
Project/Area Number |
16330021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川島 真 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (90301861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天児 慧 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究センター, 教授 (70150555)
茂木 敏夫 東京女子大学, 現代文化学部, 助教授 (10239577)
岡本 隆司 京都府立大学, 文学部, 助教授 (70260742)
青山 瑠妙 早稲田大学, 教育学部, 助教授 (20329022)
平野 聡 東京大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00361460)
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Keywords | 中国外交史 / 現代中国外交 / 中国外交档案 / 20世紀中国外交史 / 中国外交官 / パブリック・ディプロマシー / 民族問題 / 中国外交史研究インフラ整備 |
Research Abstract |
■中国近代外交史研究の組織・開催 http://www.juris.hokudai.ac.jp/~shin/017/kaken-index.html 現代中国外交研究については早稲田大学COEにおいて「現代中国外交(史)研究会」が組織されていることに鑑み、研究代表者の川島真と研究分担者の岡本隆司と協力し、中国近代外交史研究会を日本各地の大学院生を含みこむかたちで組織。第一回研究会7月18日、第二回研究会11月4日を京都府立大学にて開催。中国外交史研究の先端動向、史料、今後の研究科の可能性などについて議論を重ねた。この研究会は、今後も年間3-4回のペースで開催し、最終的に早大の研究会との合同開催も視野に入れる。 ■海外の中国外交史研究との協力関係の構築 中国で開催された「北洋政府的中国外交学術討論会」(於復旦大学、2004年8月27-28日)に研究代表者の川島真と研究分担者の岡本隆司が参加。中国の外交史研究の先端に触れるとともに、中国外交資料集の編纂などに対する協力関係について協議。参加記は『近きに在りて』という雑誌にて公刊した。また戦後の外交史については、川島がワシントンのウィルソンセンターを訪問。東アジアからの発信される東アジア国際政治史について、特に台湾のアーカイブの使用可能性について協議した。 ■「中国外交史研究第1回ワークショップ-中国外交史研究への視座」http://www.juris.hokudai.ac.jp/~shin/010/sympo/050203.html 早稲田大学COE「現代アジア学の創生(中国外交(史)研究会)」を主催する研究分担者の青山瑠妙と協力するかたちで、中国・台湾などから外交史の専門家を招聘して、中国外交史研究のワークショップを開催。本プロジェクトの目指す近代外交史研究と現代外交史研究の架橋も視野にいれ、近代と現代の双方の報告者をたて、史料面やパブリック・ディプロマシーなどの面で通史的な視野での議論をおこなった。 ■個別研究の進展および史料整備への努力 研究代表者、分担者がそれぞれ研究を進め、岡本隆司『属国と自主の間』(名古屋大学出版会、2004年)などの成果を見た。また代表者の『中国近代外交の形成』(名古屋大学出版会、2004年)はサントリー学芸賞を受賞した。このほか、中国の外交官の日記などを子孫から貸与され、史料化する作業も進めている。これらは研究インフラ整備につながるものであろう。
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Research Products
(7 results)