2006 Fiscal Year Annual Research Report
植民地台湾をめぐる中国ナショナリズム、日本の汎アジア主義、台湾人ナショナリズム
Project/Area Number |
16330030
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松浦 正孝 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (20222292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒込 武 京都大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (80221977)
近藤 正己 近畿大学, 文芸学部, 教授 (70247956)
久保 亨 信州大学, 人文学部, 教授 (10143520)
川島 真 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (90301861)
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Keywords | 汎アジア主義 / 大東亜共栄圏 / 植民地台湾 / 南洋華僑 / 西南派 / 国民党政府 / ナショナル・アイデンティティ / 両岸関係 |
Research Abstract |
平成18年度は、前年度9月に北海道大学で開催した国際シンポジウム「植民地台湾をめぐる日本・中国・南洋--帝国・アイデンティティ・ネットワーク」を基盤に、各共同研究者及びシンポジウム参加者が、議論を発展させ新たな資料収集を行い各自の論文を充実させ発表した。 個別論文としては、劉宏・廖赤陽「ネットワーク、アイデンティティと華人研究--二〇世紀の東アジア地域秩序を再検討する」(『東南アジア研究』四三巻四号、二〇〇六年三月)、李培徳「一九二〇〜四〇年代中国共産党による香港の中国商人との統一戦線」(一谷和郎訳、『近代中国研究彙報』二八号、二〇〇六年三月)、羅敏「从対立走向交渉:福建事変前后的西南与中央」(中国社会科学院編『歴史研究』二〇〇六年第二期、二〇〇六年四月)、近藤正己「植民者の戦争体験--総督政治下の台湾」(倉沢愛子他編『岩波講座 アジア・太平洋戦争四 帝国の戦争経験』岩波書店、二〇〇六年)が刊行され、岡本真希子が三元社より学術書刊行を予定している。日本国際政治学会機関誌『国際政治』一四六号「二〇世紀アジア広域史の可能性」(二〇〇六年一一月)にも、松浦「一国史・二国間関係史からアジア広域史へ」、西澤泰彦「日本帝国内の建築に関する物・人・情報の流れ」、萩原充「中国の民間航空機政策と対外関係--日中戦争前後の対外連絡を中心に」などが掲載され、さらに本研究の核はミネルヴァ書房から『日本の南進と台湾・「南洋」・「南支那」』(仮題)として刊行されることとなった。 後者の製作にあたっては、シンポジウムからさらにテーマと問題関心を絞り込み、執筆陣の間で濃密な議論と調整を行った。その結果、これまで手薄だったこの地域における社会学的・経済史的・政治学的構造、汎アジア主義というイデオロギーの実像が政治経済史的に明確にされた。
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Research Products
(23 results)