2004 Fiscal Year Annual Research Report
中国における市場経済化の進展に関する理論的実証的研究
Project/Area Number |
16330035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
菅原 陽心 新潟大学, 経済学部, 教授 (50171129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 由己 新潟大学, 経済学部, 助教授 (90377177)
竹野内 真樹 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10143356)
植村 高久 山口大学, 経済学部, 教授 (40168662)
苑 志佳 立正大学, 経済学部, 教授 (00308123)
王 東明 摂南大学, 国際言語文化学部, 助教授 (30368394)
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Keywords | 中国社会主義市場経済 / 政府のマクロコントロール / 国有企業改革 / 中国日系企業の経営戦略 / 中国証券市場 / 所得格差 / 党・企業間関係と企業統治 / 経済開発区 |
Research Abstract |
本研究は中国における市場経済の進展を理論、企業システム、経済政策、金融システムの4つの側面から解明するものである。本年度は、5月以降、研究打ち合わせを行い、9月3日より16日にかけて、北京、上海を中心に、研究機関、企業、金融機関等調査を、分担して行った。研究機関としては、北京大学、社会科学院経済研究所、国家発展改革委員会、上海財形大学等と学術交流を行い、企業調査としては、日系企業を中心に、豊田通商北京事務所、天津トヨタ、アルプス(天津、無錫)、アイシン、ミネベア等を訪問し、生産体制、マーケティング、経営戦略などについて、最近の動向を調査し、また、天津経済技術開発区投資促進センター、中関村技園区管理委員会、蘇州工業園区管理委員会、上海証券取引所、上海創新投資管理有限公司、上海電気集団有限公司等に行き、投資戦略や金融の現状について調査を行った。 上記の調査の結果、1)大学ないしは国家の研究機関に所属する研究者が社会主義市場経済をどう捉えているのか、中国経済の現状とその課題をどのように捉えているのかが、2)日系企業の生産体制が中核労働者を育成していくのではなく単純労働に比重をおいたものに変化してきている点、そのために抱えている課題が、3)投資促進のための様々な手法がどのようなものであり、現時点ではどのように機能し、またどのような問題を抱えているのかが、4)国有企業改革は進展しているが、企業トップの人事システムなどについて、中国共産党の影響が強いなどの、旧来のシステムと共通している面が多々あることが、明確になった。 この調査の成果は、10月以降東京での研究打ち合わせを経、3月の新潟での研究会で総括的にまとめられ、これを更に発展させる具体的計画が練られた。
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Research Products
(31 results)