2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
松井 道昭 横浜市立大学, 商学部, 教授 (10046112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永岑 三千輝 横浜市立大学, 商学部, 教授 (70062867)
廣田 功 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90055236)
上杉 忍 横浜市立大学, 国際文化学部, 教授 (90111799)
浅井 良夫 成城大学, 経済学部, 教授 (40101620)
小野塚 知二 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40194609)
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Keywords | 普仏戦争 / 非ナチ化 / ヴィシー体制 / 横浜 / GHQ / SCAP / 再軍備 / 大衆文化 / ナショナリズム |
Research Abstract |
松井は、フランスに出張し、普仏戦争・パリコミューン当時の史跡を調査すると同時に関連文書館で史料を収集した。この間、執筆中の『普仏戦争』の約半分を執筆し、ストラウスおよびホルヒから大佛次郎に宛てられた書簡の翻訳・整理を行った。 永岑は、担当のドイツ戦後復興のひとつの重要問題である「非ナチ化」に的を絞り、ミュンヘン現代史研究所に出張してこれに関する最近の論点を調査。元ナチ親衛隊の中間幹部で戦後変名してアーヘン工科大学学長にまで上り詰めた人物(革新派のイメージは本物か)とアウシュヴィッツ収容所の女性看守の戦後一貫したひそかなナチズムの信念を確認した。戦後復興の背後にある二つの人間類型から、戦後ドイツの民主化が持つ意味の重層構造を見るべきことを抉り出した。 廣田は、パリに出張して文献を収集すると同時に、第一次大戦期からヴィシー体制期にいたるフランス社会保障史関係研究史を整理した。 上杉は、アメリカに出張し資料を集めると同時に、南部人種隔離主義者サーモンドの冷戦期における対南アフリカ白人政権への支援策を研究した。 浅井は、アメリカ公文書館マイクロフィルムをもとに、占領期の米国の対日経済援助をめぐる、日本政府、GHQ/SCAP(連合国最高司令官総司令部)、米国政府の間の交渉を中心に検討を行った。 小野塚は、第1次大戦後の大衆文化の国境を越えた同時性について、おもに映画産業を対象にして、その市場的・経営的な条件、技術的な基礎、および表現内容の無国籍的ないし多国籍的な性格を考察した。 小島は、第二次世界大戦中のベルギーについて,ロンドン亡命政府の戦後構想と活動,占領下の国内におけるレジスタンスの戦後構想と活動について準備的な研究を行った。 本宮は、分担部分に関する先行研究の文献収集及び検討・分析、関係資料の所在調査などを行った。 上原は、主に第二次大戦後の戦後復興から高度成長期のフランスにおける再軍備問題の分析を通じて、米欧関係、特に、軍事援助、ケインズ主義の導入について考察し、パリ出張で現段階のフランスのEU憲法への民衆の態度を調査した。
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Research Products
(9 results)