2004 Fiscal Year Annual Research Report
エージェント・ベース・モデリングによる経営組織のマネジメントに関する研究
Project/Area Number |
16330075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高木 晴夫 慶應義塾大学, 大学院・経営管理研究科, 教授 (20118962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出口 弘 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60192655)
木嶋 恭一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10134826)
寺野 隆雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20227523)
根来 龍之 早稲田大学, 商学部, 教授 (70189364)
奥田 栄 人間環境大学, 人間環境学部, 教授 (10160805)
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Keywords | エージェント・ベース・モデリング / エージェント・ベース・シミュレーション / 経営組織 / 多主体複雑系 / ポリエージェント・システム / 多様性 / 相互作用 / 淘汰 |
Research Abstract |
本研究の全体的目標は、エージェント・ベース・モデリングによる経営組織のデザイン論の構築である。この目標は、従来からの経営組織の枠組が機械論的、すなわち決定論的であったことへチャレンジにある。経営組織には有機的な部分が非常に多くあり、創発的なボトムアップの原理で組織が形成される。この側面に注目するために、自律主体のネットワークが創発的全体行動を形成することの枠組としてエージェント・ベース・モデリングのアプローチを採用する。 この研究目標に向けて、研究初年度としては、経営組織のエージェント・ベース・シミュレーション方法論の確立を試みた。例えば、モジュール化が進んだ業界をとりあげ、その競争ダイナミクスを解析し、他方、装置組織としての発電所の問題解決構造を解析した。決定論的な研究方法論では見出し得ないことが、創発を認める方法論であるシミュレーションにより解析されうることを確信した。同時並行で、これらのシミュレーション方法論の基礎を与えるために、社会学習行動や知的コミュニケーション行動の数理解析も行った。当然であるが、シミュレーション解析を具体的に行い、プロジェクト・マネジメント場面での戦略的コミュニケーションを刺激する方法として考察を深めた。これらのシミュレーション方法論の探求は、どちらかと言うと理論のみの抽象論になりがちであるが、今年度は人的資源管理の側面から、企業の実態事例研究を並行させることで、実践的意義を押さえることを行った。
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Research Products
(7 results)