2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330087
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
伊藤 嘉博 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10168388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 明 愛知学院大学, 商学部, 助教授 (00340141)
小林 啓孝 早稲田大学, 大学院・会計研究科, 教授 (40062187)
八木 裕之 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (60210217)
千葉 貴律 明治大学, 経営学部, 助教授 (30309637)
山本 浩二 大阪府立大学, 経済学部, 教授 (20166797)
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Keywords | TCfE(環境配慮型原価企画) / 環境予算マトリックス / グリーンサプライチェーン・マネジメント |
Research Abstract |
平成17年度は、原価企画が製品開発において経常的に実施されている加工組立型の産業を中心に調査およびデータの収集を行ってきたが、平成17年度は研究対象を拡大し、装置型産業に対しても同様の調査を行った。その結果、一部の企業で興味深い事例が発見され、加工組立型ならびに装置型といった産業の違いを問わず、環境配慮型原価企画の必要性を実感するとともに、当該企業の協力を得ながら、アクションリサーチを実施、現在も継続中である。ただし、いずれの産業・企業においても、原価企画に関連して考慮すべき環境負荷のタイプや原因はさまざまであり、さらには対応に向けた優先度の決定要因等も各企業が抱える経営環境に大きく左右される。そのため、当初予定していた環境配慮型原価企画の標準的モデルの構築は困難となってきた。 ところで、わが国の基幹作業といわれる自動車、家電、機械などの産業では、製造原価中に占める買入部品費の割合が極端に大きく、一面においてはそのことが原価企画を出現させ、かつ成功に導く大きな要因であったことはまちがいない。そうであれば、買入部品や材料起因する環境問題および、それらの購入のあり方にメスを入れない限り、環境配慮型原価企画に関する有意義な議論は引き出せないであろう。じつは、この点は本研究が当初から抱いてきた問題意識に他ならないが、本年度のリサーチの過程においては、従来はアセンブラー主導で対応してきたこの問題に対し、アセンブラーとサプライヤーが環境についてともに高い意識のもとで一致協力しながら環境負荷の最小化に取り組むことが最優先の課題と認識するようになった。これに鑑み、グリーンサプライチェーン・マネジメントの実現可能性を探ることが本研究のミッションの一つと位置づけ、グリーンサプライに関連して顕在化しつつある問題の識別、さらにはその促進および阻害要因の抽出に取り組んだ。
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Research Products
(6 results)