2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
久保田 滋 大妻女子大学, 人間関係学部, 助教授 (20294663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成 元哲 中京大学, 社会学部, 助教授 (20319221)
樋口 直人 徳島大学, 総合科学部, 講師 (00314831)
矢部 拓也 徳島大学, 総合科学部, 講師 (20363129)
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Keywords | 地方政治 / 政治参加 / テクノクラシー / ポピュリズム / ニュー・ポリティクス / 投票行動 / 再帰的近代化 / 住民運動 |
Research Abstract |
本年度は初年度であることもあり、(1)理論枠組みの検討・各人の課題の明確化を集中的に行うとともに、(2)実証的な調査研究にも着手した。以下、順にそれぞれの成果をみていく。 (1)理論的な検討を行う一環として、過去に行った調査データの再解釈を行い、(1)価値意識と(2)ネットワーク・争点と投票行動の関係を分析した論文をそれぞれ発表した。それに加えて、経済的イデオロギーと社会文化的イデオロギーが政治変動に持つ意味を理論的に検討し、現代日本の状況に適用した論文も発表した。 (2)2004年8月に徳島市の、同年10月に高知市の有権者1%を対象とする郵送調査を行った。回収率はそれぞれ38.2%と32,5%であった。徳島市調査の予備的な分析については、『茨城大学地域総合研究所年報』に発表済みであり、高知市調査については2005年中に第一次の結果報告を執筆する。徳島調査で得られた知見として、非自民系の大田候補が知事に当選した2002年に比べると、自民系の飯泉候補が当選した2003年には従来の保革亀裂に沿った投票行動が支配的だったことが挙げられる。大田当選は保革亀裂の弱体化に生じたが、官僚出身の飯泉がテクノクラシーに訴えた結果、保守票を取り戻す結果となった。研究全体の枠組みであるテクノクラシーと底辺民主主義、第二の近代といった指標の有効性も確認された。さらに各人の問題関心に即して、個別的なテーマに関わる質問も含めてあり(外国人問題、市町村合併、まちづくりなど)ある。そのうち外国人参政権に関する分析については発表済み、それ以外のテーマについても順次執筆予定である。
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Research Products
(5 results)