2005 Fiscal Year Annual Research Report
虐待により児童養護施設に入所した子どもの家庭復帰支援に関する研究
Project/Area Number |
16330120
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Research Institution | Japan Lutheran College |
Principal Investigator |
加藤 純 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 助教授 (80247105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 雄次郎 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 教授 (30141724)
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Keywords | 子ども虐待 / 児童養護施設 / 家庭復帰支援 / リスクアセスメント / 家族再統合 |
Research Abstract |
虐待があって児童養護施設に入所した子どもと家族との再統合を目指した支援のあり方についてソーシャルワークの視点から検討を加えることを目的として、3年計画の第2年度は主として次の3点に取り組んだ。 1.児童養護施設の施設長および家族支援の主たる責任を担っている職員への面接調査を実施した。これまでに8施設13名の協力を得て約28時間の面接を実施した。主な質問は、当該施設における家族援助の考え方、家庭支援専門相談員(ファミリーソーシャルワーカー)を含む職員の役割分担、児童相談所との連携体制、自立支援計画の策定方法と、家族支援の具体的な進め方についてである。家族支援の具体的進め方に関しては、入所の際の家族への関わりから始まり、保護者との日常的な関わり、面会への対応、一時帰宅の可否の判断や迎えにきた保護者との対応、家庭復帰の可否の判断や家庭復帰に向けた援助、アフターケアなどについて聴き取った。面接内容を文字化するところまで進行し、次年度にコード化などの分析を進める。 2.子どもへの虐待が起きた家族への援助方法について社会構築主義の視点から検討した。国内の先行研究を整理して、子ども虐待をマクロな視点から社会問題として分析するのに社会構築主義の視点が活用されていたが、近年は、個別の事例を分析するために活用されたり、問題を解決するために社会構築主義の視点に基づく援助方法が活用されたりするようになっていることを論じた。 3.上記の論点を分析するのに必要な文献を収集した。特に、社会構築主義の視点に立つソーシャルワークや家族療法の理論と手法に関する文献と、リスク判断やリスクコミュニケーションに関する文献を重点的に収集した。
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Research Products
(1 results)