2005 Fiscal Year Annual Research Report
教師のエンパワーメント向上のための社会的資源に関する総合的研究
Project/Area Number |
16330127
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渕上 克義 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20202294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠矢 幸子 香蘭女子短期大学, 助教授 (60195443)
谷口 弘一 同志社大学, 文学部, 講師 (20411051)
小泉 令三 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (90195644)
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Keywords | エンパワーメント / 個人内スキル / 学級経営 / キャリア適応力 / ソーシャルサポート / 集団効力感 / ネットワーク / 連携構築 |
Research Abstract |
研究課題の二年目に当たる本年度は、初年度の研究成果を踏まえ、調査研究を行い、それらをまとめる作業を通じて、教師のエンパワーメント向上に関わる諸要因について検討してきた。 まず第一に、個人内資源の活用スキルについては、学級経営力に関わる教師の個人内エンパワーメントに焦点を当てて、現職教員を対象とした調査研究を実施して、彼らの認知構造について実証的に明らかにした(遠矢幸子)。また、教師の職業ストレスを緩和する要因として、個人的スキルの中でもキャリア適応力に注目し、現職教員を対象とした調査研究を実施して、教師の持つキャリア適応力が彼らのストレス低減につながることを実証的に明らかにした(田中宏二・高木亮)。 第二に、学校の組織内資源の活用スキルに焦点を当てた研究は、教師の対人的サポートと教師集団の効力感に焦点を当てながら、現職教員を対象とした調査を行った結果、上司・同僚からのサポートが教師の職場における対人関係における効力感に影響をもたらすことがわかった(谷口弘一)。次に、教師集団の効力感尺度を新たに作成するとともに、教師の学校組織に対するコミットメントと集団効力感は密接な関係にあることが明らかになった(淵上克義)。 第三に、組織外資源の活用スキルとネットワーク構築については、学校と適応指導教室との連携について検討した結果、学校として不登校に対する意識が高いほど、連携に対する意義や連携全般について肯定的な評価を抱いていることが明らかになった(今泉令三)。 以上の研究成果を踏まえて、研究代表者と研究分担者は、関連諸学会(日本心理学会、日本教育心理学会、教育経営学会、日本グループダイナミックス学会など)において発表した。
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Research Products
(7 results)