2005 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルな視点による小・中・高・大連携地震教育のための新しいカリキュラム作成
Project/Area Number |
16330183
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
根本 泰雄 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30301427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸北 凱惟 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (20018659)
藤岡 達也 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (10311466)
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Keywords | 地震教育 / 地震防災教育 / 地学教育 / カリキュラム / ブラジル / アルゼンチン / ネパール / エジプト |
Research Abstract |
平成17年度は,アルゼンチン,ブラジルにて地震教育・地震防災教育のための教科書・教材等の資料収集を行い,あわせて地学教育,理科教育のための資料収集も行った.国情不安のため渡航を見合わせていたネパールの資料に関して,ネパールの海外研究協力者を招聘し資料収集を行った.同じ時期にエジプトの海外研究協力者も招聘し,研究打ち合わせ,資料分析等も行った. ブラジルではサンパウロ州に焦点をあて,サンパウロ州にある小学校2校,初等・中等学校1校,中等学校1校を視察し,これら4校およびカンピーナス大学で議論・資料収集を行った.後期中等教育段階で日本の「地学」に相当する科目は存在していない.地震はscienceに相当する教科で教えられており,例えば,日本の中学3年生に相当する学年向け教科書では,248ページ中,90ページ分が地球惑星科学に関する内容が占め,地震は2ページ分の掲載であり,日本の教科書のようにその内容はそれほど詳しくない. アルゼンチンではブラジルと同様,地域により学校制度が異なっている.幼稚園(年長は義務教育)・初等・中等学校1校を視察した.また,アルゼンチン地質学会大会の学校教育に関するワークショップに参加した.小学校段階では「理科」に相当する教科が開講されておらず,中学校からの開始である.「Geology」が後期中等教育段階に存在しているが,ほとんどの学校で開講されていない.地震に関しては,地震活動度が国内の地域ごとに差があることから,州によって教える分量に差があり,地域ごとの教材が開発されていた. 以上の成果は,2006年9月に開催されるthe 5th international geoscience education conferenceにて報告予定であり(講演申込済),現在,各国の比較分析を行っている.また,成果の一部に関しては論文を投稿準備中である.
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