2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 耕二 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (60192754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金銅 誠之 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (50186847)
谷川 好男 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (50109261)
古庄 英和 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助手 (60377976)
金光 滋 近畿大学, 九州工学部, 教授 (60117091)
金子 昌信 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (70202017)
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Keywords | 多重ゼータ関数 / Wittenゼータ関数 / ルート系 / 半単純Lie環 / 関数関係式 / Weyl群 / 保型L関数 / 関数等式 |
Research Abstract |
本年度の主な研究成果は次の通りである。多重ゼータ関数を多変数化してその解析的性質を研究する,という手法は,研究代表者が中心になって数年前から開拓してきている理論であるが,半単純Lie環のwittenゼータ関数を多変数化した場合には,それらの族の間に存在する,Mellin-Barnes積分によって記述される帰納的関係が、対応するルート系のDynkin図形の分解によって説明できることを明らかにした。この立場からは半単純Lie環に必ずしも対応しない一般のルート系に付随する多変数ゼータ関数を考察するべきであり,これらをルート系のゼータ関数として極めて一般な立場で定義した。それらの間には種々多様な値の関係式や関数としての関係式が成立するが,Riemannゼータ関数の関数等式のHardyによる(Fourier解析的な)証明に示唆されて,関数関係式を構成する新しい方法を開発し,今まで知られていなかった多くの関数関係式を導出した。またこうした関数関係式の背後にはWeyl群の作用が関わっていることが判明したので、一般化されたアフィンWeyl群の立場で非常に一般的な関数関係式の枠組みを与えることに成功した。そしてWeyl群に付随する一般化されたBernoulli多項式を導入し,抽象的な一般関数関係式がいかなる場合に具体化できるかを考察した。またこれ以外に関数等式自体も非常に一般的な枠組みで扱い、保型L関数の位置付けもそうした一般的な立場の中で明らかになりつつある。
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Research Products
(6 results)