2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 重文 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00093328)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
中山 昇 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10189079)
川北 真之 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (10378961)
高木 寛通 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30322150)
小木曽 啓示 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40224133)
|
Keywords | 因子収縮写像 / フリップ / 導来圏 / フロップ / 極小モデル理論 / Fano多様体 / Zariski分解 / Chow群 |
Research Abstract |
向井は、与えられた平面曲線に内接し外接もする3角形の個数を求めよという問題を提出し、3次、4次曲線の場合に解答を与えた. 川北は、収縮先が非Gorenstein特異点となる3次元因子収縮写像を取り扱い、例外因子を点に収縮させる3次元因子収縮写像の明示的研究を完成させた. 高木は、weak del Pezzo曲面上のsaturated mobile b-divisorの分類をした.これは、4次元ログフリップの存在証明で必要となる結果である. 中山は、3次元射影空間内の正規4次曲面で有理二重点以外の特異点をもつものの分類を、その曲面の極小特異点解消、反標準因子、超平面切断の引き戻し、からなる三つ組を調べることによって行った.また、代数多様体の因子の数値的性質の研究について、おもにZariski分解とアバンダンス予想についての研究をまとめた. 小木曽は、要約与えられた複素射影K3曲面のFourier-向井対の個数を与える明示的公式を示した.1つの応用として、Gaussの類数問題をK3曲面のFourier-向井対の個数に関する問題に翻訳した. 並河は、通常の向井フロップの場合には、ファイバー積の構造層を核とする関手が、連接層の導来圏の間の圏同値を与えた.しかし、一般化された(A型)向井フロップに対しては、このことはもはや正しくない.一般のフロップに対して幾何学的に意味のある圏同値をつくることは未解決問題である. 齋藤は、ある条件の下に、非特異複素多様体のChow群は、基礎体の1次元超越拡大体上定義された非零元でAbel-Jacobi写像で0になるものを持つことを示した. 松木は、川又-Viehweg消滅定理をある種の代数スタックに対する小平消滅定理として与えた.スタックの導入により、既存の証明では技術的段階と見なされていた部分の本質的な意味を明確にした.
|
Research Products
(9 results)