2005 Fiscal Year Annual Research Report
原始形式の周期写像に対随する可積分系及び無限次元リー環の研究
Project/Area Number |
16340016
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齋藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HELMKE Stefan 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (40293972)
高橋 篤史 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (50314290)
寺尾 宏明 首都大学, 東京・理学研究科, 教授 (90119058)
諏訪 立雄 北海道大学, 理学研究科, 教授 (40109418)
青木 宏樹 東京理科大学, 理工学部, 講師 (10333189)
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Keywords | 導来圏 / 鏡映群 / 原始形式 / エータ関数 / コクセター変換 / Hook length formula |
Research Abstract |
1。カテゴリカルな原始形式の構成に向けて:昨年度以来、高橋 梶浦 等と特異点の定義方程式から定まるA_∞代数上の導来圏のGrothendiek群とその中の直既約元を考察することにより対応するリー代数やそのルート系を代数的かつ直接的に構成する共同研究を行ってきた。現在共同研究者と伴に単純特異点の場合についての結果を纏め(投稿中、[2])更にその先の、楕円型特異点や例外型特異点について研究を進めた。 2。前年度行ったディスクリミナントの線形化定理、バイファケーション集合の補集合の構造定理(単体錐になりかつその面はディンキン図式の辺と対応)の応用として一般に樹木Γに対し、Γ-coneなる概念を導入し次の結果を示した([1]投稿中)。1)Γの向き付けοにたいしそのΓ上の線形順序に拡張する個数をσ(ο)とすると、其の値を最大にするのは、οがΓを二分する時でその時に限る。2)そのようなοを主向き付けと名付ける。対応するコーンは自然に根つき樹木に対応するコーンに細分される。3)一つ一つの根つき樹木を線形順序に拡張する個数はHook-length-formulaで表されるのでmax{σ(ο)}_οもHook-length-formulaの和で表示できる。これは古典的ディンキン図式の場合、単純多項式の位相的に異なるモース化の個数を与える。 3。前年度述べたエータ積η_<Φ_h>(h∈Z_<>0>)のフーリエ係数の非負性について、対応するディリクレ級数L_<Φ_h>(s)のオイラー積分解を調べると言う方法で次の結果を得た([3][4]現在論文にまとめ中)。1)L_<Φ_h>(s)はh=2,3,5の時オイラー積に、h=4,6,7,10の時オイラー積の差に分解する。2)その分解表示から係数の非負性が導ける。3)上記分解はあれば一意である。4)上記のh以外ではL_<Φ_h>(s)はオイラー積にも其の差にもならない。特にh=10の場合η_<Φ_h>のフーリエ係数と対応する、志村曲線上の有理点の個数との対応関係が見いだされたので、今後其の方向で考えてみたい。
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Research Products
(3 results)