2006 Fiscal Year Annual Research Report
空間形内の部分多様体の幾何構造及び付随する微分方程式の研究
Project/Area Number |
16340020
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
陶山 芳彦 福岡大学, 理学部, 教授 (70028223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒瀬 俊 福岡大学, 理学部, 助教授 (30215107)
濱田 龍義 福岡大学, 理学部, 助手 (90299537)
川久保 哲 福岡大学, 理学部, 助手 (80360303)
松浦 望 福岡大学, 理学部, 助手 (00389339)
塩濱 勝博 九州大学, 大学院数理学研究院, 名誉教授 (20016059)
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Keywords | 共形平坦な超曲面 / 共形不変量 / アフィン超球面 / 統計多様体 / キルヒホッフ弾性棒 / 離散可積分系 |
Research Abstract |
本年度は、本研究課題の中の 空間形内のKirchhoff弾性棒の研究 について、この3年間の分担者川久保の研究成果を中心に報告する。 (1)Kirchhoff弾性棒の具体的表示に関する研究。 3次元定曲率球面・3次元双曲空間内のKirchhoff弾性棒を、Jacobiの楕円関数及び楕円積分を使って具体な形で求めた。この結果は Preprint"Kirchhoff elastic rods in three-dimensional space forms" にまとめている(現在投稿中)。また、4次元以上の空間形内のKirchhoff弾性棒について、中心曲線がfullに埋め込まれているような具体例を構成した。弾性曲線の場合は本質的に3次元に含まれてしまう事が分かっているので、このようなKirchhoff弾性棒の存在は、Kirchhoff弾性棒と弾性曲線の幾何学的性質の大きな違いを表すものである。 (2)Kirchhoff弾性棒のエネルギー汎関数の解析的性質の研究。 一般に、変分問題が扱い易いものであるための解析的な条件としてPalais-Smale条件がある。これが成り立つと、峠の補題が使えて、解の存在や安定性等の問題に応用できる。本研究では、3次元Euclid空間内のKirchhoff弾性棒のエネルギー汎関数について、周期的な境界条件の下でPalais-Smale条件が成り立つ事を示した。この応用として、安定な閉Kirchhoff弾性棒の分類問題の解決が期待できる。
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Research Products
(7 results)