2007 Fiscal Year Annual Research Report
地球科学に現れる流体方程式の流れパターン形成-力学系の視点からの数値解析的研究
Project/Area Number |
16340023
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 道夫 Kyoto University, 数理解析研究所, 教授 (90166736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
竹広 真一 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (30274426)
余田 成男 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30167027)
林 祥介 神戸大学, 理学研究科, 教授 (20180979)
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Keywords | 回転流体力学 / ベータ面近似 / 地球流体力学 / ロスビー波 / 周極ジェット / 不安定周期軌道 / 角運動量輸送 / カオス |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,回転球面上のNavier-Stokes方程式の数値解析を行うと共に、力学系における不安定周期軌道の性質を調べた.回転球面上の円領域について,入出流量または東西風が強制力として与えられている場合を重点的に調べた.円領域の中心が極点にある場合について非線形定常解を求め解の安定性について数値解析を行って解の分岐を調べると共に,中心が中低緯度域にある場合について西風強制風を与え,ジャイア(gyre)の数の種類毎の不安定化の様子を調べた.また回転全球面上の流体系の乱流からの東西流の発現について,順圧系や浅水系の性格とともに検討しまとめた.順圧系では極領域に西向きジェットが発生し,球面の回転角速度の増加とともにジェットの強度が増し幅が減少して,流れ領域全体のエネルギーがこの西向きジェットに集中するという明確な現象が生じるが,浅水系では赤道域にジェットが見られるものの強さや向きについては初期場の影響を受ける傾向がある.また,昨年度から引き続き,不安定周期軌道とカオス平均の関係を調べるため,いくつかの少数自由度カオス力学系について多くの不安定周期軌道を数値的に求め,物理量の軌道平均値の分布と軌道の周期との関係を調べた.
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Research Products
(4 results)