2005 Fiscal Year Annual Research Report
群作用をもつ多様体上の微分方程式系の研究とその応用
Project/Area Number |
16340034
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 利雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織田 孝幸 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10109415)
松本 久義 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (50272597)
寺田 至 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (70180081)
関口 英子 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50281134)
小林 俊行 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80201490)
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Keywords | 完全積分可能系 / 確定特異点 / 退化系列表現 / Whittakerモデル / 普遍包絡環 / Calogeo-Moser系 / Verma加群 |
Research Abstract |
1.実簡約Lie群の極大ベキ零部分群の指標からの誘導表現に実現されるWhittaker空間のGrothendieck群としての構造を決定した.また退化系列表現の退化Whittaker実現を考察し,その代数的実現と緩増大実現の重複度を与える公式を求め,またK有限ベクトルの動径成分の満たす微分方程式を具体的に与えた. 2.簡約リー環のスカラー型一般Verma加群の零化イデアルについて,パラメータが一般の場合に,具体的な生成系を与えた.特にリー環がA型のときは全ての場合,B型やC型は少なくともパラメータが正則な場合はよい生成系が具体的に分かった. 3.無限遠で確定特異点型のシュレディンガー作用素で可換な微分作用素系を持つものを研究し,その作用素と可換な確定特異点型微分作用素がお互いに可換になること,それらがシンボル写像で特徴づけられることを示した.これは,対称空間上の不変微分作用素環がHarish-Chandra写像で特徴づけられることの一般化になっていて,三角関数ポテンシャルのCalogero-Moser系やHeckman-Opdamの超幾何系などの完全積分可能量子系の例を含むが,波動関数の無限遠での漸近挙動から,波動関数はシュレディンガー作用素により一意に求められることを証明した.
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Research Products
(4 results)