2006 Fiscal Year Annual Research Report
解析関数空間上の作用素の構造とその不変部分空間の研究
Project/Area Number |
16340037
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
古谷 正 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (90018648)
中路 貴彦 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (30002174)
林 実樹広 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (40007828)
大野 修一 日本工業大学, 工学部, 助教授 (20265367)
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Keywords | 解析関数空間 / 不変部分空間 / 逆不変部分空間 / ハーデイ空間 / 有界解析関数環 / 合成作用素 / 特異内部関数 / 可換バナッハ環 |
Research Abstract |
研究代表者(泉池)はバイデスク上のハーデイ空間の逆不変部分空間N上で定義された、圧縮作用素S_zとS_wの交換子がランク1になるときのNを決定した。バイデスク上の不変部分空間M上で定義された、圧縮作用素R_zとR_wの交換子がランク1になるときのMの実例を示した。またモルチーニ・ニコラウの特異内部関数のフロストマンシフトに関する2つの問題を解決し、特異内部関数のフロストマンシフトがカールソン・ニューマン型のブラシュケ関になるようなるものが数多く存在することを示した。単位開円板上の有界調和関数空間上で定義された、ハンケル型作用素がコンパクトになるときのシンボルを決定した。 研究分担者(羽鳥)は関数環の上への写像で値域を乗法的に保存するものの形を決定した。これはモルナールの結果の拡張である。単位的半単純可換バナッハ環の上への写像が乗法的にスペクトルを保存する場合に、その写像が特別な形の荷重合成作用素であることを示した。 研究分担者(中路)はcommutant lifting theoremはバイデスク上のハーデイ空間の2つの圧縮作用素の場合でも成立しないが、しかし多くの圧縮作用素では、commutant lifting theoremが成立することを示した。また重み付きハーデイ空間の等距離合成作用素C_φを研究した。特にC_φの値域が重みのないハーデイ空間の場合に、シンボルφをネバンリンナの個数関数を用いて研究した。 リーマン面R上の有界正則関数全体のなす環のシロフ境界Sh(R)についてガメリンは、Rが平面領域の場合に、シロフ境界が完全不連結であることを示した。リーマン面R上の各点に1位の極をもちその近傍の外で有界となる有理型関数がある場合にも成り立つ。研究分担者(林)はそのような極の集合がリーマン面全体とならない場合でも適当な条件があればシロフ境界が完全不連結となることを示した。 研究分担者(大野)はハーデイ空間上の合成作用素の合成演算と微分演算の有界性、コンパクト性を特徴づけた。またブロック空間上のコンパクト合成作用素の集合が1つのコンポーネントを成すかを研究した。そしてブロック空間上の2つの合成作用素の差のコンパクト性を特徴づけた。
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Research Products
(15 results)