2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 貴 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40114516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 昭孝 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60115938)
小田中 紳二 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (20324858)
名和 範人 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90218066)
和田 健志 熊本大学, 工学部, 助教授 (70294139)
野邊 厚 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手
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Keywords | 自己双対ゲージ理論 / 渦渡平均場方程式 / 対称化の方法 / 走化性方程式 / 無限時間爆発 / 自己相似解 / 界面 / Ginzburg-Landau理論 |
Research Abstract |
「Parabolic envelope」の方法を確立し、空間2次元の自己重力粒子系の非定常爆発解のcollapse massの量子化に関する研究を完成させ、Free Energy and Self-Interacting Particlesとしてバークホイザー社から出版するとともに、自己組織化に関する数理的研究の指針となる「非平衡平均場階層における数学原理」を確立した。ここでは閉じた系において自己組織化の諸相が凝縮されていることが論じられ、その数理的解明方法が提示されているのでそれに基づいて、最初に自己双対ゲージ理論における非線形問題における解の多重存在を論じた。すなわち常温超伝導に関するChern-Simons理論に関して特異摂動法と張り合わせ法によって凝縮解を構成し、次に粘菌方程式の研究で開発した対称化の方法によってSU(3)戸田システムの解の爆発機構の量子化を解明することによって、変分法による解の存在証明を与えた。またこれらのインデックスによって解を分離するという着想を得た。特に爆発点の衝突の解明に関する解析方法を確立し、W-boson,スピンのある平衡渦度平均場への応用研究を開始した。 走化性方程式については空間2次元で残っていた無限時間爆発の研究においていくつかの成果を得、また緩和時間を持った化学的場のもとでの平均場の運動を解明するため、特異極限の方程式を導入し、高次元も含めた定常解の構造を解明した。また全空間の問題では自己相似解を論じ、遠方での挙動を仮定してその分類を行った。さらに、拡散係数や知覚関数を非線形とした問題の数学解析をおこない、解の漸近挙動を解明した。 界面の研究では定常Maxell方程式、定常Navier-Stokes方程式を論じ、界面の接方向成分の法方向微分だけにその不連続性が生ずることをSobolev空間の枠組みで証明した。また自由境界問題の数値解法におけるレベルセットアプローチと反レベルセットアプローチの双方に対して、適当な条件の下での収束証明を与えた。 相転移、相分離、記憶形状など臨界状態に関する現象論的数理モデルであるGinzburg-Landau理論の研究を開始し、実験によって選択されたすべての数理モデルにおいて「非平衡平均場階層における数学原理」の核である「非線形スペクトル力学」を支える「双対変分原理」が秩序パラメータに関して成立していることを発見し、特に非等温相転移に関するPenrose-Fife理論にあらわれる方程式の力学系を明らかにした。
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Research Products
(19 results)