2004 Fiscal Year Annual Research Report
広域赤外線掃天観測による星の質量の起源の解明:星形成領域におけるIMF
Project/Area Number |
16340061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
田村 元秀 国立天文台, 光赤外研究部, 助教授 (00260018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 哲也 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80208016)
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
林 正彦 国立天文台, 光赤外研究部, 教授 (10183914)
海部 宣男 国立天文台, 台長 (50011630)
周藤 浩士 国立天文台, 光赤外研究部, 主任研究員 (50300710)
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Keywords | 赤外線 / 星形成 / 褐色矮星 / 質量関数 / 分子雲 / 変光星 |
Research Abstract |
本研究では、褐色矮星も含んだより広い質量スパンの星の初期質量関数(IMF)を確立するために、数多くの星形成領域に対して、これまでにない広域かつ高感度の赤外線サーベイ(掃天)観測を行う。星形成領域の近赤外線観測は、その中で生まれる星ぼし(若いクラスター)の質量分布を、そのままIMFに焼き直すことができる。生まれたばかりの星は重力収縮のエネルギーで十分明るいために、非常に軽い天体まで検出することができる。また、近赤外線のカラーを利用して、背景星と分子雲に付随した若い星を区別することができる。 今年度は、もっぱら南アフリカに有るIRSF1.4m望遠鏡を用いて、太陽近傍の星形成領域についての観測を集中的に進めた。観測は、国立天文台と名古屋大学が共同で開発した近赤外波長3バンド(J,H,Ksバンド、波長それぞれ1.25,1.63,2.14ミクロン)同時観測カメラを用いて行った。具体的な観測領域は、へびつかい座・カメレオン座・みなみのかんむり座・オリオン座・いっかくじゅう座の分子雲である。その結果、これらの分子雲において、若い褐色矮星の普遍性を確認し、そのTタウリ型星から木星の10倍程度の惑星質量天体に至るまでの質量関数について差異を議論することが可能になった。 また、従来の近赤外線カラーに基づくメンバーシップの確定だけでなく、オリオン座・いっかくじゅう座の星形成領域においては、変光星探査に基づくメンバーシップの同定も行い、近赤外カラーとの良い相関が有ることを発見した。これらの結果は、来年度以降の遠方の星形成領域における観測との比較を進める上でも重要である。
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Research Products
(6 results)