2004 Fiscal Year Annual Research Report
偏極水素重水素標的とペンタクォーク粒子のスピン・パリティー
Project/Area Number |
16340074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (00030031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091)
堀田 智明 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (30332745)
村松 憲仁 大阪大学, 核物理研究センター, 助手
田中 正義 神戸常盤短期大学, 教授 (70071397)
与曾井 優 京都大学, 理学部, 助手 (80183995)
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Keywords | 偏極 / 水素・重水素標的 / 低温施設 / 超伝導マグネット / 逆コンプトンガンマ線 / SPring-8 |
Research Abstract |
SPing-8での偏極・逆コンプトンガンマ線と組み合わせ、「偏極完全実験」を行うためには偏極陽子・重陽子標的を設置することが必須である。この目的のために、オルソ・パラ水素を極低温まで冷却し、偏極を長時間保持出来る偏極陽子重陽子(HD)ターゲット・システムを大阪大学核物理研究センター低温施設に構築し、偏極したHDターゲットをSPring-8に運び実験を行うための基礎技術開発を行った。 行った研究項目を以下に列挙する。 1.核物理研究センターにある、低温施設(ヘリウム液化棟)を再生し、偏極HDターゲット生成装置を導入するための、インフラ整備を行った。個々の部屋の中にある不要物の撤去、壁の撤去などを行ったが、3He+4He希釈冷凍装置導入のための穴に関しては基本設計が完了した。 2.HDターゲットの偏極保持に必要な内径7cm、50cm長の17テスラ超伝導ソレノイド・マグネットを設計した。核物理研究センターのコンピュータを用いて磁場計算を行い、目的のための磁場を得ることが可能であることが分った。 3.希釈冷凍機を含む偏極コントロール系の設計を行った。 4.フランス・グルノーブルにあるESRF放射光施設GRAALの偏極水素重水素ターゲットを用いた実験に参加し実験遂行に協力するとともに、HDターゲット製作についての協力の詳細計画を策定することになった。 5.偏極ターゲット運搬用クライオスタットの設計のための基礎調査が完了した。 6.ヘリウム・リザーバーの設計はおおむね完了した。今後の課題はヘリウム蒸発量を極めて少なくするための手段を講じることに移った。 7.GeVガンマ線を偏極HDターゲットに照射しても、偏極を長期間保持し、実験を継続できるようにするための、インビーム標的システムの設計に着手した。
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Research Products
(6 results)