2006 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導重力計とレーザ歪計による地球核の個有振動の検出-神岡と松代での比較-
Project/Area Number |
16340134
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Research Institution | National Astronomical Observatory |
Principal Investigator |
佐藤 忠弘 国立天文台, 電波研究部, 教授 (10000176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 昌人 東京大学, 地震研究所, 助教授 (30272503)
今西 祐一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (30260516)
大橋 正健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80213833)
福田 洋一 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (30133854)
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Keywords | 超伝導重力計 / レーザ歪計 / 絶対重力系 / 潮汐歪 / 地球のノーマルモード / 気圧の影響 / 海洋変動の影響 / 歪ステップ |
Research Abstract |
本年度は科研費の最終年度であり、神岡の超伝導重力計(SG)の立ち上げ、性能向上で協力いただいている筑波大学研究基盤総合センター低温部門の池田博講師、また、従来も共同研究をしてきたJSPSの外国人特別研究員(水沢勤務)Severine Rosat博士の2名に研究協力者として参加してもらった。 スマトラ・アンダマン地震(Mw=9.0-9.3)の信号は世界の多くのSGで明瞭に捉えられた。神岡、松代を含む世界13ケ所のSG記録を使い、地球自由振動_0S_0モード(地球の半径が変化するモード)の解析結果を出版した。従来の研究で、このモードの地球の扁平度、回転の影響(緯度依存性)は知られていたが、緯度のみのならず、経度方向にも変化すること、また、その変化が3D-地震波トモグラフィーを使ったモデル計算から予測される分布と矛盾がないものであることが分かった。これは、世界初である。神岡と松代の解析結果は観測誤差の範囲で一致しており、解析の信頼度を測る目安になった。本科研費で実施した一連の観測・研究の大きな成果と言える。 観測された。_0S_0の振幅変化幅は全地球で2%程度の小さなものである。しかし、本研究の結果も示すように、振幅変化は地球の横方向の構造変化に敏感で、地球内部構造の研究にとって重要と言える。SGは絶対重力計を使い0.1%以上の精度で検定されている。これが、このような微小な現象が議論できる基礎になっている。しかし、SG観測点の数は、国際観測網で使われている地震計の数に比べ圧倒的に少ない。一方、地震計の振幅精度は数%程度で、これを0.1%台に向上できれば、地球内部構造の研究に大いに寄与すると言える。地震計検定の精度向上を目指し、本研究のレーザ歪計グループが開発したレーザ地震計とSGとの比較観測を、本年度、神岡で開始した。 重力観測への大気圧変動、海洋変動の影響についての研究でも、大きな進展がみられた。なお、絶対重力計FG5によるSGの検定を3回(江刺1回、神岡2回)実施した。
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Research Products
(6 results)