2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高層大気中における中性粒子の速度分布関数を測定可能な計測器の開発
Project/Area Number |
16340149
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
早川 基 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・固体惑星科学研究系, 教授 (90167594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 義文 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙プラズマ研究系, 助教授 (30260011)
浅村 和史 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙プラズマ研究系, 助手 (50321568)
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Keywords | 速度分布関数 / 計測器 / 質量分析 / 超高層大気 |
Research Abstract |
電離圏起源の水素、ヘリウム、酸素イオンが極域上空から大量に磁気圏尾部に流出している事が明らかになっており、磁気圏における物理現象への電離層プラズマの寄与が改めて注目されつつある。同様の現象は火星においても観測されており、金星においても存在すると考えられているが、イオンの加速・流出のメカニズムは未だ解明はされていない。これらの大気の流出のソースとなっている熱圏(電離圏)では電離成分に対して中性粒子密度の方が圧倒的に大きく熱圏におけるプラズマの運動を考える上で元となる中性ガスの組成・温度・運動を無視することは出来ない。特に酸素の散逸過程においては、解離性再結合から生じる高速の原子が重要な役割を果たすことが示されており、酸素原子の速度分布を測定する事は流出を理解する上で重要な課題となっている。しかしながら、従来の質量分析器は大気組成の正確な測定を目的に開発されており、測定原理上速度分布関数を測定する事はできなかった。この為、熱圏における中性大気の速度分布関数は未だに測定されたことがない。中性粒子を電離後、進行方向に対して垂直に加速する事により加速方向以外に関しては元々の速度を維持する事で質量分解能は犠牲にしても速度分布関数の測定が可能であるタイプの中性ガス質量分析器を開発を行っている。 パルスビームを用いる形式の問題点を解消するDC電流による電離源を使用し、電離された粒子の位置検出による質量分解が可能である構成(飛翔時間計測と併用する事で質量分解能をあげる事も可能)を考案し、衛星搭載可能なモデルを製作し、質量分解特性、速度分布計測特性などの特性データの取得を行っている。
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