2005 Fiscal Year Annual Research Report
天然のナノ鉱物・ナノ反応の解析による進化・環境・太陽系初期過程解明へのインパクト
Project/Area Number |
16340168
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤井 純治 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30101059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 亮一 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (80252419)
松岡 篤 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00183947)
福原 晴夫 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (50108007)
笹川 一郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (00095134)
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Keywords | 鉱物 / バングラデシュ / 地下水ヒ素汚染 / マーブルバー / ナノダイヤ / 隕石 / プカンブリア / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
天然のナノ鉱物・ナノ反応の解析による進化・環境・太陽系初期過程解明へのインパクトという課題について、高分解能電顕を駆使し、研究を進めた。進化の問題で、プレカンブリアの試料である、世界的に有名なガンフリント、友びマーブルバーチャートの微化石様構造の鉱物学的解析を行った。この結果、微化石構造は3重の異なった鉱物からなる同心円状部分が見いだされた。中心部はアパタイトで、いかにも生物にかかわりそうな鉱物構成であることが分かった。これは、アストロバイオロジーにもなり、この結果は、論文化し、現在印刷中であるが発行が遅れている。マーブルバーの検討はさらに、研究が進んでいる。また、走磁性バクテリアの磁鉄鉱の分析も、化石磁鉄鉱の検索を行ったが、石灰岩からはほとんど見いだせないという、ややネガティブな事実が確認された。ただこれは、そういう環境で、は棲息に適していないということが推定される。環境問題として、バングラデシュの地下水ヒ素汚染の溶出のメカニズムをさぐる研究をすすめ、とくに溶出を促進するバクテリアの遺伝子解析をすすめ、Clostridiumが検出された。また脂肪酸バイオマーカーで、鉄還元能をもつバクテリアを検出できた。この結果は第10回ヒ素フォーラムで発表し、論文化をめざし査読を終え、受理をまっている。 また、海底環境での鉱物生成として、マンガンノジュールの検討をすすめ、その形態的特徴と、生物痕跡を見いだしつつある。いずれ、これはまとめて、論文化する予定である。IMAの国際会議では発表を予定している。 また、金属鉱床の生成への微生物起源をさぐる研究をすすめている。興味深いデータがえられづつある。次年度にまとめうると考える。 太陽系初期過程の問題は、隕石を素材に検討した。とくに、ナノダイヤモンド、グラファイト、有機物について、少しつつデータがふえている。これは現在、論文化をめざしまとめ中である。
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Research Products
(6 results)