2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスコピックプラズマプロセス支援新規ハイブリッド電子デバイス開発の基礎研究
Project/Area Number |
16340176
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 孝道 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (80260420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 俊郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30312599)
大原 渡 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80312601)
畠山 力三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00108474)
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Keywords | フラーレンベースガスセンサー / ナノチューブベースガスセンサー / 導電性高分子ポリマー / インピーダンス測定 / ガス分子付着・脱離 |
Research Abstract |
ハイブリッド電子デバイス開発の初期段階として、無処理のフラーレン及びカーボンナノチューブに主眼をおいたフラーレン(カーボンナノチューブ)/導電性高分子ポリマー複合型ガスセンサーの試作及びそれらの特性評価を行った。各々の結果をまとめると、以下の通りである. フラーレンを用いたガスセンサーの試作及び特性評価 フラーレン(主にC_<60>)に導電性高分子ポリマー(ポリアニリン)を添加し、スピンコーターを用いてセンサー基板上に塗布した。高抵抗を有する電極間インピーダンスは、主にキャパシタンスを測定することにした。その結果、アセトン(CH_3COCH_3)とエタノール(C_2H_5OH)の場合、変化率(キャパシタンス変化値/応答時間、pF/sec)が正の値を示す結果が得られており、これは分子構造が近いことに起因しているものと考えられる。一方、ジエチルエーテル(CH_3CH_2OCH_2CH_3)は、変化率が負を示す結果が得られた。これは、エーテル結合に因果したものと考えられるが、更なる詳細な検討が必要である。また、クロロホルム(CHCl_3)の場合には負の変化率を示しており、これは塩素(Cl)に起因したものと考えている。 カーボンナノチューブを用いたガスセンサーの試作及び特性評価 カーボンナノチューブにポリアニリンを添加した溶媒を塗布したセンサー基板を、フラーレン/ポリマーガスセンサーと同様の測定装置を用いて測定を行った。その結果、真空状態下では、ガス分子の脱離に起因した電気抵抗の上昇とキャパシタンスの減少が観測された。また、フラーレンを用いたガスデンサーの結果とは異なり、アセトンとエタノールにおける電気抵抗の時間変化には、明確な違いがあることが判明した。特にクロロホルムは塩素に起因した電気抵抗の減少が観測され、明確な判別が可能であることからも、特定ガス種検出用センサーとしての機能があることも判明した。
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Research Products
(4 results)