2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー誘起蛍光減光法によるプラズマ電界計測の高機能化および低コスト化
Project/Area Number |
16340181
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐々木 浩一 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50235248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 秀郎 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (40005517)
河野 明廣 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (40093025)
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Keywords | レーザー誘起蛍光減光法 / シース電界計測 / 低コスト化 / 半導体レーザー / アルゴン / シュタルク分光法 |
Research Abstract |
我々は,アルゴンをプローブ粒子とするレーザー誘起蛍光減光法により,プラズマと電極の間に形成されるシース電界を3V/cmの世界最高感度で検出することに成功している。しかしながら,この測定法は2台のパルス波長可変レーザーを用いるために極めて高コストであり,実験技術としても難しい部類に属する。本計画は,アルゴンをプローブ粒子とするレーザー誘起蛍光減光法を低コスト化および高性能化し,その汎用性およびデータ収集効率を向上することを目的としている。昨年度までに,従来の大型波長可変レーザーを簡便・安価な半導体レーザーに置き換えて低コスト化するために,半導体レーザー光源などを整備して実験を行ってきたが,有意なレーザー誘起減光信号の検出は困難であった。レート方程式解析の結果から,レーザー誘起減光信号が得にくいのは,減光信号が自動的にパルス化されるためであることがわかったので,対策として,高速光スイッチング機構と光子計数機構を導入して実験を続けた。しかしながら,現在までのところ,当初計画した2段階励起スキームにおいては有意な減光信号は得られていない。現在は,様々な励起スキームを考え,本方式の原理実証に立ち戻った実験を続けている。また,従来開発したレーザー誘起蛍光減光法のもうひとつの欠点は,ある1点における電界計測のたびごとにレーザー波長を掃引するため,電界の空間分布を計測するために長時間を要することであった。本研究のもうひとつの目的は,レーザービームをシート状に整形し,レーザー誘起蛍光の観測にカメラを用いることによって,波長掃引1回で電界の空間分布を計測するデータ収集効率の高いシステムを確立することであり,今年度はそのための実験を実施した。
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Research Products
(2 results)