2004 Fiscal Year Annual Research Report
液媒和電子・量子液体系の複合的量子ダイナミクス現象の経路積分計算による研究
Project/Area Number |
16350013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
衣川 健一 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (50254446)
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Keywords | 経路積分 / セントロイド / 分子動力学 / 液体水素 / 液体ヘリウム / 動的構造因子 |
Research Abstract |
液体パラ水素の高圧条件下(400barまで)での液体領域での温度において、定温・定圧アンサンブルに対する経路積分セントロイド分子動力学(CMD)シミュレーションを行った。水素分子間相互作用のモデルは、従来CMDに使用し高い信頼性を証明したSilvera-Goldmanポテンシャルを用いた。シミュレーションは分子数500、Feynmanビーズ数(Trotter分割数)は100にとった。時間可逆性が保障されたRESPAアルゴリズムによるon-the-fly法に従ったnormal-mode CMD法によって、分子のセントロイドの実時間発展とFeynmanビーズの空間分布を計算した。この計算プログラムはMPI並列化にチューニングした。はじめにシミュレーション結果から各種熱力学関数、分子の空間分布関数といった静的諸量を計算、実験値と比較し、計算が適切に行われたことを確認した。計算されたトラジェクトリーから、各圧力における動的構造因子を計算し、欧州の中性子実験グループが得た実験データとの比較照合を行った。400barまで圧力を上げると、液体が固化の方向に向かい、動的構造因子にも異常なピークが現れることが明らかになった。 また一方、常流動ヘリウム4(液体ヘリウムI)も液体水素と同様に定温・定圧アンサンブルのCMDのプログラムを開発した。ヘリウム分子間相互作用に対しては、1992年のAzizのポテンシャルを用いた。このプログラムのPHI並列化に着手した。
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Research Products
(1 results)