2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16350030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鈴木 正樹 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20091390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤波 修平 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (10115272)
古館 英樹 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (40332663)
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Keywords | 合成化学 / 生物無機化学 / 酸化反応 / 結晶構造 / 金属酵素モデル / 酸素活性種 / 金属錯体 / エポキシ化反応 |
Research Abstract |
本研究では,様々な酸素活性種を含む金属錯体の合成を試み,それらの構造・電子状態および反応性を明らかにした。 様々な酸素活性種を含む二核ニッケル錯体の動的変換過程:三脚型四座配位子であるMe_2-tpa(tris(6-methyl-2-Pyridylmethyl)amine)を含むbis(μ-hydroxo)Ni(II)_2錯体([Ni_2(OH)_2(Me_2-tpa)_2]^<2+> (1))と過酸化水素との反応で,以下の4種の酸素活性種を含む反応中間体bis(μ-oxo)Ni(III)_2錯体([Ni_2(O)_2(Me_2-tpa)_2]^<2+> (2)),bis(μ-superoxo)Ni(II)_2錯体([Ni_2(O_2)_2(Me_2-tpa)_2]^<2+> (3)),(μ-hydroxo)(μ-alkylperoxo)Ni(II)_2錯体([Ni_2(OH)(Me-tpaCH_2OO)]^<2+> (4))およびをbis(μ-alkylperoxo)Ni(II)_2錯体([Ni_2(Me-tpaCH_2OO)_2]^<2+> (5))を単離し、X線結晶構造解析を含む様々な物理化学的手法を用いて同定に成功した。また,これら錯体の生成過程を明らかとした。 (μ-η^2;η^2-peroxo)二核銅(II)錯体によるアレン水酸化とオレフィンのエポキシ化反応:(μ-η^2;η^2-peroxo)二核銅(II)錯体による外部基質との反応性の研究はほとんど無い。本研究ではキシリル基を架橋基として含む二核化配位子(HL)を用いた(μ-η^2;η^2-peroxo)二核銅(II)錯体が配位子に組込んだキシリル基を水酸化反応することを見出した。さらに,この錯体は外部基質であるスチレンのエポキシ化反応をもほぼ定量的に行うことを見出し,(μ-η^2;η^2-peroxo)二核銅(II)錯体によるオレフィンのエポキシ化反応にはじめて成功した。
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Research Products
(5 results)