2004 Fiscal Year Annual Research Report
コバルト触媒を用いる新規炭素-炭素結合生成反応の開発
Project/Area Number |
16350053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依光 英樹 京都大学, 工学研究科, 助手 (00372566)
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Keywords | コバルト / ラジカル / 交差カップリング反応 / 溝呂木-Heck反応 / グリニャール反応剤 / ハロゲン化アルキル / スチレン |
Research Abstract |
アルキンのヒドロホスフィン化反応は有機リン化合物を令成するための有効な手法の一つである。しかしながら一般性の高い反応の報告例は限られていた。今回、研究代表者はコバルト触媒によるアルキンのヒドロホスフィン化反応について検討を行った。触媒量のブチルリチウムとコバルトアセチルアセトナート存在下、内部アルキンあるいは末端アルキンをジフェニルホスフィンに作用させたところ、対応するアルケニルホスフィンが収率よく得られた。興味深いことに、本ヒドロホスフィン化反応はアルキンの種類にかかわらず、シン選択的に進行した。また、ヒドロホスフィン化反応によって得られたアルケニルホスフィンがリンイリド前駆体として有効であることが明らかとなった。得られたアルケニルホスフィンを単離した後、ヨードメタンを作用させ、ホスホニウム塩に導いた。次に、沸騰ベンゼン中ホスホニウム塩にベンズアルデヒドとDBUを作用させることにより、共役ジエン化合物を得ることができた。 ジブロモメチルシランに対し、THF中-20℃で塩化コバルト触媒存在下トリメチルシリルメチルグリニャール反応剤を作用させると対応する1,2-ジシリルエテン化合物が定量的に得られた。
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Research Products
(5 results)