2004 Fiscal Year Annual Research Report
メタラクムレン類の特性を活かした炭素骨格形成法の開発
Project/Area Number |
16350059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
柴田 高範 早稲田大学, 理工学術院, 助教授 (80265735)
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Keywords | 集積型多重結合 / ブタトリエン / エノラート / アルドール反応 / アシルシラン |
Research Abstract |
メタロクムレンとは、金属を含んだ集積型二重結合である。例えば、末端に金属を含む二つの連続した二重結合はビニリデン錯体、また三つ連続した場合はアレニリデン錯体という。本研究は、特に遷移金属を含むメタロクムレン化合物を鍵中間体とする新規な触媒的炭素-炭素結合生成反応を開発することが最終目的である。 平成16年度においては、メタロクムレンへの展開を視野に入れ、アレニリデン錯体の炭素型と位置付けられる1,2,3-ブタトリエンの合成、反応について検討を行った。 すなわち、二重結合が連続(集積)すると、単独の二重結合では達成し得ない反応性が創出される。例えば二つ連続した「アレン」は、その特有の反応性を利用し、三炭素試剤として多くの合成反応に利用され、その特性は遷移金属を用いる触媒反応へと展開されている。一方、二重結合が三つ連続した「ブタトリエン」は、その不安定性から、合成的利用はこれまでほとんど報告例がなかった。今回筆者は、2-ブチニルシリルエーテルから、1,4-脱離、レトロBrook転位によりブタトリエノラートを調製し、それを四炭素求核試剤として用い、アルドール反応を検討した。 その結果、ブタトリエノラートは、二重結合が2つ連続したアレノラートよりさらに不安定性が増し、末端に二つの置換基を必要とし、しかも単離精製することが困難であり、系中で調製、使用することが必須であることがわかった。実際に、求核試剤として用い、アルデヒドとの反応を行ったところ、求核付加反応が進行し、加水分解の後、アレン部位ならびにアシルシラン部位を有する第2級アルコールを与えた。
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