2004 Fiscal Year Annual Research Report
アキラル量に制御されたらせん選択制御重合による超分子ラダーキラル二重らせん高分子
Project/Area Number |
16350061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
青木 俊樹 新潟大学, 工学部, 教授 (80212372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 隆司 新潟大学, 工学部, 助手 (90272856)
寺口 昌宏 新潟大学, 工学部, 講師 (30334650)
金 善永 新潟大学, 超域研究機構, 特別研究員
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Keywords | らせん選択制御重合 / 超分子 / ラダー高分子 / キラル高分子 / 二重らせん高分子 / 重合制御 / 不斉認識制御 |
Research Abstract |
1.「らせん選択制御重合」の機構の解明および展開 「らせん選択制御重合」の機構の解明のため、(R)-フェネチルアミンと[Rh(NBD)Cl]_2とから異なる真の活性種の単離を検討した。種々のスペクトルデータを検討し、配位構造を検討した。また異なるキラルアミンやキラルフォスフィンを用いて類似の錯体を合成、単離を検討し、それを用いて「らせん選択制御重合」の再現を実現した。高分子化キラルアミンでも同様の効果を確認した。「らせん選択制御重合」の一般化として、水酸基以外の水素結合形成可能基を持つモノマーを合成した。水素結合形成可能基としてはアミド基とシラノール基を選択した。これによりこの特殊な現象の一般化の実現が進んだ。 2.「らせん主鎖不斉のみに起因するピュアなラダーキラル二重らせん高分子」の不斉認識能 不斉認識能を調べるため、不斉反応の高分子触媒としての機能を調べた。代表者らの過去の研究で主鎖と側鎖の両方に不斉を有する高分子配位子は、不斉触媒能を有していたが、どちらの不斉構造が有効であるかは不明であった。特に主鎖不斉の効果は不明であった。「らせん選択制御重合」により初めて合成が可能となった「らせん主鎖不斉のみに起因するピュアなキラル高分子」配位子を用いて均一系で不斉触媒能を調べ、主鎖不斉の効果を明らかにした。またこれにより刺激による制御が可能な高分子不斉触媒を実現することができた。 本研究では「ラダーキラル二重らせん高分子」よりの膜をもちいて、酸素分離膜としての選択透過性を調べ、ラダー構造の効果の検討も目的としている。従来、ラダー構造を持ちつつ、製膜性の優れた素材が無かったが、その前段階として「らせん選択制御重合」により「ラダーキラル二重らせん高分子」前駆体を調製できた。
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Research Products
(2 results)