2004 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブ・ピーポット物質の創製と物性評価
Project/Area Number |
16350071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
篠原 久典 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50132725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 俊樹 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助手 (50262845)
岡崎 俊也 産業技術総合研究所, ナノカーボン研究センター, 主任研究員 (90314054)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 単層カーボンナノチューブ / 2層カーボンナノチューブ / ピーポッド / CVD法 / 高収率合成 / 高分解能透過型電子顕微鏡 / STM |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(SWNT)あるいは2層カーボンナノチューブ(DWNTs)に内包させ、新規のナノチューブ・金属内包フラーレンのハイブリッド物質(通称、ピーポット)を創製した。また、フラーレン以外の分子、例えばDNA分子を内包したピーポットの合成も行った。この場合、SWNTsでは1次元的に、MWNTsでは3次元的に金属内包フラーレンをチューブ内部の空間に内包することができる。また、新規なデバイスの創出に貢献するには、高純度のカーボンナノチューブが必要となる。このためには、名大グループが開発したゼオライトをテンプレートとして用いた気相化学蒸着法(CCVD)法により、高純度の単層、2層、多層カーボンナノチューブの合成法の研究を行った。特に、直径が細く、バンドルを作るDWNTの高純度合成に成功した。 また名大グループが開発してきたゼオライトを利用したCCVD法における反応メカニズムの解明を行った。本メカニズムを合成反応に反映し、物性を制御した高純度CNTの合成とデバイス上へのCNT in situ合成を検討すことが可能となった。 さらに名大グループが、独自に開発したパルス・アーク放電法を用いて、SWNTsと同等の構造均一性と細さ、ならびにMWNTsの層間相互作用と機械・化学的耐久性を兼ね備えた、DWNTsを創製することに成功した。この新規CNTsの特性を生かし、SWNTsでは得られない高性能トランジスターや、高分解能AFM探針の作成に成功した。
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Research Products
(28 results)