2005 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブ・ピーポット物質の創製と物性評価
Project/Area Number |
16350071
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
篠原 久典 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50132725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 俊樹 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助手 (50262845)
北浦 良 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助手 (50394903)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 単層カーボンナノチューブ / 2層カーボンナノチューブ / ピーポッド / CVD法 / 高収率合成 / 高分解能透過型電子顕微鏡 / STM |
Research Abstract |
本研究は、新規カーボンナノチューブとピーポットの創製、評価、電子物性の実験的研究である。主な重要な結果は、2層カーボンナノチューブと金属内包フラーレン・ピーポットなどを新規カーボンナノチューブ物質の高純度合成に成功し、電界効果型トランジスターなどの電子デバイスへの応用に世界に先駆けて成功したことである。 新規ナノチューブ物質、特に2層カーボンナノチューブ(DWNT)の高純度かつ高純度の合成を、名古屋大学グループが独自に開発したゼオライト基盤を用いた化学気相蒸着(CCVD)法を用いて実現した。特に、直径が細く、バンドルを作るDWNTの高純度合成に成功した。また、最近、名大・東レの共同研究グループが開発した、メゾポーラスシリカをテンプレートとするCCVD法で更に高品質のDWNTの創製を行った。さらに、名大グループが過去10年の間に創製してきた、各種の金属原子を内包したフラーレン(金属内包フラーレン)を、単層カーボンナノチューブ(SWNT)あるいは多層カーボンナノチューブ(MWNTs)に内包させ、新規のナノチューブ・金属内包フラーレンのハイブリッド物質(通称、ピーポット)を創製することにも成功した。 更に、カーボンナノチューブに各種の金属内包フラーレンを内包した、ナノ・ピーポットを合成した。特に、テルビウムやガドリニウム金属内包フラーレン・ピーポットでは、内包された金属原子のリアルタイムでのダイナミックスを高分解能TEMで追跡することに、世界に先駆けて成功した。テルビウム金属原子がフラーレンから離れ、フラーレンとカーボンナノチューブが作る内部空間を彷徨う様子を実験的に観測することにも成功した。
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Research Products
(32 results)