2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子の一塩基多型(SNP)の効率的検出手法の開発研究
Project/Area Number |
16350090
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
小野 晶 Kanagawa University, 工学部, 教授 (10183253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 到 神奈川大学, 工学部, 助手 (40460133)
田代 充 明星大学, 理工学部, 准教授 (40315750)
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Keywords | SNP / 一塩基多型 / DNA / 金属イオン / DNA二本鎖 / 熱安定性 |
Research Abstract |
遺伝子型の分類作業をマッピングと呼ぶ。マッピングには遺伝子上の目印(マーカー)を必要とするが、一塩基多型(SNP)は、現在、最も注目されているマーカーである。本研究の目的は、「DNA中のミスペアー塩基対が特定の金属イオンと高選択的に結合する」という現象を利用してSNPタイピング手法の効率を向上させることにあり、合成モデルDNAを用いて基盤技術を確立することが20年度の目標であった。代表者らは、天然のDNAには見られないピリミジン-ピリミジン塩基対に金属イオンが高選択的に結合すること、即ち、チミン-チミンペアに水銀イオン、シトシン-シトシンペアに銀イオンが結合してDNA二本鎖構造を安定化することを発見した。この現象をSNPのタイピングに利用すべく、モデル合成DNA二本鎖を用いて、金属イオンの添加によるDNA二本鎖の安定性の増加を、熱変性法及び滴定型熱量測定法により解析した。また、T-Hg-T塩基対の構造を高分解能NMR法により解析した。さらに有毒な水銀イオンの代わりに毒性の低い金属イオンを利用する手法を開発する目的で、合成ピリミジンアナログを含むDNAと金属イオンの相互作用を検討した。4-チオチミン、N4-カルボキシメチルシトシン、N4-アセチルアミノシトシンを有するDNAを化学合成し、相補的配列を有するDNAと形成する二本鎖の安定性を、金属イオン存在下または非存在下で検討した。銅イオン、ニッケルイオンにより安定化される組み合わせを見出したが、SNPの検出に利用できるほど大きな安定化を示す人工塩基を見出すに至っていない。さらに研究を継続する必要がある。
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Research Products
(13 results)