2004 Fiscal Year Annual Research Report
免疫システムを利用したテーラーメイド人工酵素の開発
Project/Area Number |
16350091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤井 郁雄 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (70189984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
円谷 健 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (00372855)
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Keywords | 抗体触媒 / 遷移状態アナログ / ハプテン / 免疫 / 抗原 / ファージライブラリー |
Research Abstract |
従来の触媒抗体の多くは,単一の触媒因子(遷移状態の安定化)で反応を触媒するため,活性が低い.一方,天然酵素は,「遷移状態の安定化」に加え,「補酵素」や「一般酸-塩基触媒」などの触媒因子を組み合わせることによって高い活性を示す.すなわち,このような触媒因子の組み合わせを抗体タンパク質に導入することが高活性発現の鍵となる.そこで,種々の官能基をもつ非天然コファクターを合成し,抗体タンパク質へ導入することにより,複数の触媒因子(遷移状態安定化の他に求核触媒や一般酸塩基触媒)を協働させるための方法論の開発し,高活性触媒抗体を創出する.本年度は,基質および合成コファクターの両方に親和性をもつ抗原結合部位を作製するためのハプテン(遷移状態アナログ)を合成した.本ハプテンから誘導される抗体は,反応の遷移状態を安定化するとともに,合成コファクターを求核触媒として利用して反応を触媒することが期待される.6-ブロムヘキサン酸エチルとトリエチルフォスファイトとのArbuzov反応により,リン酸ジエステルを合成したのち,p-ニトロフェノールとエステル交換を行いトリエステルに誘導した.選択的保護基であるTse基を用いてエステルを保護したのち,アミノフェネチル基を導入しリン酸ジエステルを得た.Tse基を弱塩基により選択的に除去したのち,活性エステルに誘導したのち,担体タンパク質(KLHとBSA)と縮合させ免疫用抗原とした.現在,抗体を作製するためにハプテンのKLHコンジュゲートをマウスに免疫している. また,ルシフェラーゼ抗体触媒のファージライブラリーによる指向進化を行うため,抗体遺伝子をクローニングし,アミノ酸配列を決定した.さらに,抗体遺伝子をファージミドベクターへ組み込みファージ抗体が作製されることを確認した.
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Research Products
(4 results)