2006 Fiscal Year Annual Research Report
新しい微粒子表面均一修飾法(バレルスパッタリング法)の開発とその応用
Project/Area Number |
16350112
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
阿部 孝之 富山大学, 水素同位体科学研究センター, 教授 (90241546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 雄治 富山大学, 教授 (80218487)
原 正憲 富山大学, 講師 (00334714)
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Keywords | 粉体 / 表面修飾 / 機能性微粒子 / バレルスパッタリング / 燃料電池 / 電極触媒 |
Research Abstract |
バレルスパッタリング法の更なる改善を図るため、本年度は攪拌部材を粉体試料と同時に導入することより、微粒子の凝集防止を狙った。実機での検討から、適切な攪拌部材を被修飾微粒子と同時に投入することで、微粒子凝集体を破壊しながらの修飾が可能となった。これにより粒径がサブミクロンまでの微粒子表面均一修飾が可能となった。 バレルスパッタリング法の適用範囲についても更なる検討を行った。これまで修飾材料としてPt、TiO_2、SnO_2の検討が終わっているが、これらに加え、本年度は多種金属(Au、Ag、Pd、Ni、Cu)、酸化物(WO_3)、窒化物(TiN)について検討を行い、それぞれについて微粒子表面上への均一修飾が可能であることが明らかとなった。 また、バレルスパッタリング法による機能性微粒子の構築の一例として、固体高分子型燃料電池用電極触媒の調製を行っている。本年度は、現時点で利用されている電極触媒であるPt-Ru合金の調製条件の最適化を行い、粒径2-3nmにそろったPt-Ru超微粒子合金をカーボンブラック表面に均一修飾できる条件を見出した。調製した触媒を詳細に分析した結果、修飾したPt-Ru合金超微粒子の組成は個々の超微粒子間でほぼ均一であり、CO耐性に関しても市販の触媒と遜色ない性能を示すことが明らかとなった。本調製試料を用いてMEAを試作し、発電テストを行った結果、市販試料を用いて試作したMEAと比較して同等の発電性能を持つことが明らかとなった。以上より、本法は燃料電池用電極触媒の新規調製法として非常に有効であることが示された。
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Research Products
(4 results)