2005 Fiscal Year Annual Research Report
絹の遺伝子組み換えと精密構造制御を基盤とするアパタイトナノ結晶複合体の創製
Project/Area Number |
16350121
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Research Institution | National University Corporation Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
朝倉 哲郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (30139208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 典弘 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (90112953)
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Keywords | 絹様タンパク質 / 固体NMR構造解析 / 生体材料 / カルシュウム結合部位 / ラメラ構造 / ペプチド固相合成 / CalbindinD9K / アコヤ貝真珠層タンパク質 |
Research Abstract |
繊維・高分子材料/アパタイト複合体の開発に関して、絹は十分な強度を有するとともに長年にわたり優れた縫合糸として使用されてきた実績があることから、国内外を問わず、その材料の候補としてよく用いられている。 本研究の目的は、厳密に構造制御された絹の繰り返しラメラ構造を基盤とし、遺伝子組み換え法を用いて基盤表面のターン構造部位へ規則的にカルシュウム結合部位を導入、それにより絹基盤表面上へアパタイトナノ結晶を生成、新規骨補填材料を開発することである。 本年度は、前年度の成果をさらに発展させ、家蚕絹結晶部の繰り返し構造の間に、接合部として、アコヤ貝真珠層に存在するカルシュウム結合部位を導入した化合物を遺伝子組み換え法を用いて生産した。ファーメンターを用いて大腸菌の培養条件の検討を詳細に行い、できるだけ収量を上げるように、培養条件を最適化した。その結果、数十mg/lの試料を得ることができ、SDS-Pageや^1H溶液NMRを用いて生産物の確認を行った。 また、絹様タンパク質のフィルムを作成し、蟻酸処理またはメタノール処理によってラメラ構造を発現させ、前年度、用いてきた各種固体NMRの手法を用いて、そのキャラクタリゼーションを行った。カルシュウムとリンを含む水溶液中に交互浸漬を行うことによって、前年度、作成した試料同様、カルシュウムを表面に沈積させることができた。 さらに、絹の構造に関する基礎的研究を主に固体NMRを用いてすすめ、絹の基盤構造について知見を蓄積し、多くの論文を関連の国際雑誌に報告した。 一方、日本大学松戸歯学部において、絹様タンパク質の新規骨補填材としての評価をウサギ大腿骨への移植実験により行い、絹様タンパク質の分解と新生骨の生成に関する実験を行い、絹様タンパク質が、それらの観点から極めて優れていることを見出し、関連学会で報告した。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Deposition of bone-like apatite on modified silk fibroin films from simulated body fluid.2006
Author(s)
Kino, R., Ikoma, T., Monkawa, A., Yunoki, S., Munekata, M., Tanaka, J., Asakura, T.
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Journal Title
J.Appl.Polym.Sci. 99
Pages: 2822-2830
Description
「研究成果報告書概要(欧文)」より
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[Journal Article] Structural Determination of an Elastin-Mimetic Model Peptide, (Val-Pro-Gly-Val-Gly)6, Studied by ^<13>C CP/MAS NMR Chemical Shifts, Two-Dimensional off Magic Angle Spinning Spin-Diffusion NMR, Rotational Echo Double Resonance, and Statistical Distribution of Torsion Angles from Protein Data Bank.2005
Author(s)
Ohgo, K., Ashida, J., Kumashiro, K.K., Asakura, T.
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Journal Title
Macromolecules 38
Pages: 6038-6047
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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[Journal Article] Possible Implications of Serine and Tyrosine Residues and Intermolecular Interactions on the Appearance of Silk I Structure of Bombyx mori Silk Fibroin-Derived Synthetic Peptides : High-Resolution ^<13>C Cross-Polarization/ Magic-Angle Spinning NMR Study.2005
Author(s)
Asakura, T., Ohgo, K., Ishida, T., Taddei, P., Monti, P., Kishore, R.
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Journal Title
Biomacromolecules 6
Pages: 468-474
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