2004 Fiscal Year Annual Research Report
高分子オルガノゲルのアメーバ様の電場変形と人工筋肉材料・デバイスへの応用
Project/Area Number |
16350123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
平井 利博 信州大学, 繊維学部, 教授 (30126700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 真志 信州大学, 繊維学部, 助手 (90301209)
濱田 州博 信州大学, 繊維学部, 教授 (30208582)
藤井 敏弘 信州大学, 繊維学部, 教授 (50126702)
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Keywords | ポリ塩化ビニル / アメーバ様偽足変形 / 可逆的クリープ変形 / フタル酸系エステル可塑剤 / ミオシン・アクチン / 人工筋肉 / アクチュエータ / 磁性流体 |
Research Abstract |
○クリープ変形に伴う物性の変化に与える添加物の効果:ポリ塩化ビニル(PVC)のフタル酸エステル系可塑剤の構造を系統的に変化させ、アメーバの偽足変形様のクリープ変形への影響を検討し、アルキル鎖の鎖長、分岐の有無等の影響を明らかにした。その結果、変形量・速度の面からエネルギー損失の少な可塑剤構造の最適化について知見を得ることができた。さらに、デバイス化に向けた、変形の詳細を明らかにし、パテント化を進めている。駆動電圧を1kVから200V(電流は1μA以下)へ低下することに成功したことで、実用化に近づいた。この条件で得られる実用的な歪みは100%程度である。この値は通常の誘電体高分子の示す電歪量を遥かに凌ぐものである。 ○構造形成機能を持つゲル化剤の駆動特性への影響:本年度は、構造形成機能を持つ素材として、磁性流体を検討し、その高濃度固定マイクロカプセルを作製、磁場による表示材料としての応答性を見出した。特に、磁性流体含有量50%以上を達成することに成功し、粒径サイズも20〜1000μmで制御可能な方法を提案した。この方法は、実用的なデバイスとして求められている条件である。また、磁性流体の示す磁場による可逆的な膜形成を利用した平膜型リアクターとしての利用を確認した。検討した条件下では磁場による活性の制御は観察できなかった。電場応答性物質を同時包括下場合についても検討した。 ○タンパク質が形成するゲル構造と電場応答オルガノゲルとしての機能:兎由来の精製されたアクチンとミオシンを用いて、ずり応力下でゲル化を検討し、ファイバー状のゲルを得ることができた。このゲルのATPに対する活性を検討し、ATP添加によって収縮することを確認した。
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Research Products
(6 results)