2006 Fiscal Year Annual Research Report
高分子オルガノゲルのアメーバ様の電場変形と人工筋肉材料・デバイスへの応用
Project/Area Number |
16350123
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
平井 利博 信州大学, 繊維学部, 教授 (30126700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 真志 信州大学, 繊維学部, 助手 (90301209)
濱田 州博 信州大学, 繊維学部, 教授 (30208582)
藤井 敏弘 信州大学, 繊維学部, 教授 (50126702)
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Keywords | 人工筋肉 / アメーバ様変形 / クリープ変形 / アクチュエータ / 光学デバイス / 光応答材料 / カーボン・ナノファイバー / エラストマー・アクチュエータ |
Research Abstract |
平成17年度は現象の詳細解析を行ったので、平成18年度は引き続き現象の詳細解析・検証と応用化の基礎検討を行った。 1 アメーバ様変形に及ぼす可塑剤の影響について検討した結果、可塑剤の粘度と変形量に相関性があること、さらにアジピン酸系の可塑剤を含有したゲルは、フタル酸系可塑剤含有ゲルより応答速度が非常に速いことを示した。また、可塑剤種類・量とマトリックスポリマーの分子量を変えることでゲルのレイヤー化が可能となり、変形を制御できることを明らかにした。 2 応用化の探索として、4方向ベンディング駆動・アーム型駆動を利用したキャッチング動作、ローリング駆動による走行型動作を確認した。 3 デバイス化に関しては、企業との連携によって、光学デバイスの利用化を検討している。 4 これまでに光学駆動デバイスとしての機能を拡張するために光感応性色素を導入した材料の光電応答性を明らかしてきたが、色素の導入により熱遮断特性が発現することを新たに見出した。この研究に関し、国際共同研究の申し入れがあり、外国の公的研究機関との連携研究を展開し、関連特許を一件出願した。 5 アメーバ様変形を示すゲル材料は変形量が大きいため、ゴム状のエラストマーと複合化すれば大変形に追随できる新規のアクチュエータ材料の開発が可能となる。そこで、まずエラストマー単体での大変形駆動について検討を行った。電極にカーボンナノファイバー、エラストマーにポリウレタンを用いた結果、従来に比べて変位量が飛躍的に大きい曲げ歪約400%の大変形化を達成し、関連する論文を一報投稿した。 6 エラストマーの種類にとして、耐熱性が高いポリスチレン系エラストマーがあり、これを用いることで多方面の応用展開が期待できる。現在駆動特性を評価中であり、今後企業との共同研究も始める予定である。
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Research Products
(7 results)