2005 Fiscal Year Annual Research Report
次世代高演色性白色LED実用化のための新規蛍光体の開発
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16360009
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田口 常正 山口大学, 工学部, 教授 (90101279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 陽一 山口大学, 工学部, 助教授 (00251033)
倉井 聡 山口大学, 工学部, 助手 (80304492)
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Keywords | 白色LED / 蛍光体 / 有機金属化学気相法 / 内部量子効率 / ZnSTe / 等電子中心 |
Research Abstract |
高出力近紫外LEDからの発光(発光波長380〜400nm)を白色光に変換する新規蛍光体を開発することを目的に、II-VI族化合物半導体であるZnSをベースとする白色LED用高効率蛍光体の開発を行った。 減圧有機金属化学気相法により透明石英基板上へのZnS_<1-x>Te_x薄膜蛍光体の結晶成長を行った。Te原料としてはジエチルTeをプレクラッキングして用いた。成長温度が高いほど結晶性がよく、350℃以上ではガラス基板上にもかかわらず(111)面に強く配向したZnS_<1-x>Te_x混晶を得た。Te組成はラザフォード後方散乱法を用いて評価し、Te組成0.3〜2.0%であった。フォトルミネッセンス法、カソードルミネッセンス法を用いて発光スペクトルを測定したところ、今回得られた組成の範囲内ではTe組成が多いほど発光強度が大きくなった。発光起源はTe_2クラスターであると考えられ、Teの等電子中心としての効果が観測された。発光効率の励起パワー密度依存性を低温と室温について測定し、低温における発光効率のピークを効率100[%]としたときの、室温での発光効率の割合を内部量子効率として見積もった。最もTe組成が多いZnS_<0.98>Te_<0.02>において内部量子効率は最高を示し、内部量子効率が25[%]で青緑色(中心波長:480nm)に発光する蛍光体の作成に成功した。 また、内部量子効率が最も高い条件で作製したZnS_<1-x>Te_x薄膜蛍光体にヨウ素(I : Iodine)を添加することで、ヨウ素のSA(self-activated)発光によるオレンジ〜赤色の発光と等電子中心による青緑色を組み合わせた白色光を得た。 さらに蛍光体配置や形状についての動向の調査、近紫外LEDと蛍光体との組み合わせで作製する白色LEDの照明応用に関する理論的考察を行った。
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Research Products
(3 results)