2006 Fiscal Year Annual Research Report
輻射熱アクティブ補償エピタキシによる高品質II-VI半導体多元混晶の作製
Project/Area Number |
16360013
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小林 正和 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10241936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 佳治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60287985)
宇高 勝之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20277817)
宗田 孝之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90171371)
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Keywords | ZnCdMgS / 分子線エピタキシ / 紫外線センサ / ホモエピタキシャル基板 / 超格子 / PL / TEM |
Research Abstract |
本年は、昨年までの成果に引き続き、ZnCdS/MgCdS超格子やZnSe/MgCdS超格子の研究について検討を行ってきた。これらの超格子の作製に当たっては組成の制御と各層厚の制御が大変重要である。それらの制御が可能になって初めて超格子の物性制御が可能になるといっても過言ではない。これまでの成果により結晶成長条件の重要因子である基板温度の制御に関しては改善可能なことが明らかになってきた。しかしながら、成長時の分子線強度の均一性との対応は不十分であった。通常分子線エピタキシー法においては分子線強度はある程度不均一性があることが一般的であるとみなされてきた。それらの不均一性を改善するために結晶成長中に基板を回転させ、基板表面が平均的には均一の分子線に当たっていることが期待されていた。しかしながら、本研究で提案しているような超格子構造は低温の基板温度で成長することもあり、結晶成長速度も比較的遅いものであった。その結果、基板回転を行ったとしても基板回転に対応して層内に組成むらや膜厚むらが生じることが明らかになってきた。これまでは基板温度の制御も容易ではなかったため、層内の組成のむらや膜厚のむらが何に起因するのか明確ではなかったが、本研究の成果により、むらを引き起こす原因が特定できたと考えられる。これらの成果を元に、基板回転、基板温度安定化、に加え分子線の面内分布解消に向けた検討をいっそう進めていく必要があると考えられる。
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Research Products
(1 results)