2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
河口 仁司 山形大学, 工学部, 教授 (40211180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 豊 山形大学, 工学部, 助教授 (00260456)
片山 健夫 山形大学, 工学部, 助手 (80313360)
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Keywords | 面発光半導体レーザ / 光双安定 / 偏光スイッチング / 全光型バッファメモリ / シフトレジスタ / 光パケットスイッチング / フォトニックネットワーク / 光通信波長帯 |
Research Abstract |
光通信波長帯超高速光バッファメモリの実現に向け研究を行い、以下の成果を得た。 (1)VCSELの作製と全光型フリップ・フロップ動作 分子線エピタキシー(MBE)法を用いて、InGaAs/GaAs歪量子井戸を活性層にもつVCSELアレイ用ウエハを作製した。又、構造を改良したウエハを用いて電流注入により室温,連続(CW)発振を実現した。一方のDBR共振器を5μm角程度のほぼ正方形にすることにより、偏光双安定動作を実現し、外部から光を注入することにより全光型フリップ・フロップ動作を実現した。又、155μm帯VCSEL作製の基礎として、GaInAsP/InP活性層とInP基板をはり合わせ、電流注入による発光を観測した。 (2)小さな光入力で動作する全光型フリップ・フロップ 偏光双安定VCSELでは、作製上構造がある程度非対称になることは避けられないため、直交する2つの発振偏光間でレーザ発振波長が数GHz異なるのが一般的である。セットおよびリセット光の波長を個々に最適化することにより、全光型フリップ・フロップ動作が極めて低い0.2〜0.3fJの入力光エネルギーで動作することがわかった。この動作は、レーザをベースとした光双安定素子では、最小の入力光によるスイッチングであると考えられる。又、10GHzで繰り返しが可能なことも示した。 (3)全光型信号再生 90°偏光のデータ信号とセットパルスを、同じタイミングでVCSELに入射し、両者が同時に入射したときに、VCSELの発振光が90°偏光にスイッチする強度に設定した。また、0°偏光のリセットパルスをパルス幅分の時間遅延を与えてVCSELに入射した。この結果、VCSEL出力光の90°偏光成分は、データ信号と同じビット符号をもつ光再生信号となった。セット光とリセット光の波長を独立に最適化し、比較的安定した全光型信号再生を実現した。
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Research Products
(15 results)