2006 Fiscal Year Annual Research Report
一次元分子配列制御有機ナノ構造の構築と異方性光・電子デバイスの創成
Project/Area Number |
16360040
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上田 裕清 神戸大学, 工学部, 教授 (40116190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八瀬 清志 独立行政法人産業技術総合研究所, 副部門長(研究職) (50175650)
吉本 則之 岩手大学, 工学部, 助教授 (80250637)
小柴 康子 神戸大学, 工学部, 教務職員 (70243326)
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Keywords | 配列制御有機薄膜 / ポリジアセチレン / LB膜 / 液晶配向 / フルオレンポリマー / 偏光発光 / 光誘起配向 / 摩擦転写 |
Research Abstract |
分子配列制御した有機薄膜を作成し、その光学および電子特性の異方性の解明とデバイス応用を目的として、まず、ポリジアセチレン単分子膜を誘起層とする有機分子の配向制御について検討した。ウレタン基を導入したポリジアセチレン(poly4BCMU)LB膜は圧縮方向とほぼ直交する方向に伸びた繊維状の結晶から形成されていた。偏光可視吸収スペクトル測定からポリマーの主鎖が繊維の長軸方向に沿って高度に配向することが分かった。この膜を配向誘起層として色素を蒸着すると高度に配向した結晶が成長することを見出した。また、アゾ染料誘導体に紫外光を照射すると光異性化により配向誘起層が導入されることを提示し、その形成機構について明らかにした。これらの手法は、コンタミネーションフリーな新規配向制御技術として有効であることを明らかにした。 また、ラビングによる配向制御に関しても複素環構造を持つπ共役ポリマーを基板とすることで、従来絶縁性のため応用には限界が指摘されていたイミド系の高分子に替わる導電性の配向誘起層の創成に成功した。さらに、昨年度までに検討してきたポリテトラフルオロエチレン摩擦転写膜を基板として蛍光色素の一次元分子配列制御膜を作製し、フォトクロミック色素を積層することにより単一紫外光による記録の書き込み、消去にも成功した。 今回作成した配列制御有機薄膜は、光制御や光記録あるいは有機電界効果型トランジスター素子への応用も期待され、有機薄膜の新たな機能発現に有用な知見を得た。
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Research Products
(5 results)