2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360054
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
箕島 弘二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50174107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 和人 同志社大学, 工学部, 助教授 (50303855)
菅田 淳 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60162913)
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Keywords | マイクロマテリアル / 薄膜 / 疲労 / 機械的特性 / 引張強度 / 曲げ強度 / 寸法効果 |
Research Abstract |
マイクロシステムの実用化は,機械としての信頼性を確保した上で初めて成り立つものである。近年では,バルクマイクロマシーニングによるマイクロ構造体にくわえ,従来は機能材料として用いられてきた厚さが数μm以下の薄膜が構造材として用いられるようになってきたが,その疲労を含む強度特性など,マイクロシステムの設計や信頼性を確保する上での基本的な特性データは皆無である。そこで,本研究においては,高繰返し速度の疲労試験を含め,薄膜マイクロエレメントの機械的特性が評価可能な薄膜機械的特性・疲労特性評価試験システムを開発することを目的として研究を行った。本年度は,まず曲げ試験において疲労荷重負荷が可能なように,変動応力負荷用の制御ソフトウェアを開発し,1μm厚の薄膜マイクロエレメントに対して,曲げ疲労試験が1-200Hzの範囲内で実施可能であることを確認した。さらに,1μm厚および3μm厚のSiN薄膜微小エレメントに対して,試験片幅を種々に変化させて引張強度特性,および曲げ強度特性についての基礎的な知見を得る目的で試験を実施した。その結果,引張強度は試験片寸法,すなわち試験片幅,試験片厚さが小さいほど上昇した。また,引張強度を試験片断面積で整理すると,膜厚によらず引張強度は試験片断面積が小さいほど上昇することを明らかにした。一方,曲げ強度は試験片幅の依存性は引張強度に比べて小さいものの,膜厚の影響がより大きく現れ,膜厚が小さいほうが曲げ強度が大きくなった。また,引張強度に比べて曲げ強度が大きく,強度特性は負荷モードの影響を大きく受けることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)